Progress さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
セブンデイズラプソディ レビュー
内容紹介(Youtube配信ページより引用)
【あらすじ】
1週間後に開催される全米最大の競馬レースで大金を勝ち取る完璧な計画を立てたルパンと次元。前祝いのバーボンのため氷を買いに街に繰り出すが、次元は旧友に、ルパンは追われている美少女に出会いそれぞれ別行動をとることに。一方、五ェ門は不二子と組んで宝石フェアのダイヤを盗み出す計画を立てていた。別々の仕事のはずがなぜか絶妙に噛み合うルパンたち。巨大なダイヤモンド"女神の涙"をめぐる7日間のステージが幕を開ける!
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さて、Youtubeの公式チャンネルで無料配信していたのでなんの気なしに見てみました。
ルパン三世という作品がギャグでコミカルなテイストの作品である事は間違いないですが、
本作はかなり攻めたギャグテイストである事は間違いないですね。
その一つに、五右衛門のキャラが富士子に頭が上がらないようになってへつらってしまうキャラに変わっていってしまうネタが、五右衛門のキャラ崩壊手前といった感じでした。
そういう意味で、カッコイイ五右衛門が好きな人には結構違和感がある本作。
しかし剣の腕はなまっていません。次元や五右衛門などの活躍シーンはもちろんカッコイイ。
敵の登場人物はもちろんしっかりと悪役をする人、情を捨てきれず弱さを見せてしまう人がおり、そこらへんはしっかりとしたルパン三世という作品を作っているなあと文句なしの作り。
しかし、敵キャラにネタキャラのような奴がいます。見てください。叫びながらボール投げるアイツです。終始かませキャラのようなポジションです。
ルパンといえばジャズで、音楽周りが心地いい。時間経過や場所の移動などがあった時に、ストーリーと関係ない演奏風景のシーンを入れちゃうのもお洒落。バーで流れるようなゆっくりとしたジャズから、ライブ感のある熱い「ルパン三世のテーマ」まで、音楽に関しては手堅さがあります。
物語といえば、本作は以下のような成分を含みます。
・ルパン一味が複雑な勢力の絡み合いで互いに敵対すること。(仲間であり敵にもなるプロの集団)
・超技術による大国を揺るがす野望(超能力は今回はなし)
・ゲストヒロインの活躍(ルパンとの恋愛)は抑え目
・ミリタリー要素はほどほど
・OPまでの導入はルパン作品のラインナップの中では控えめ
のような、ルパン三世の過去作品でやったであろうことを踏まえた印象があります。
個人的にお洒落だなと思わせたのは、冒頭付近でルパンが酒を飲むときに氷にこだわっていたことと、ダイヤを関連付けさせたこと。そしてエンディングの絵をウイスキーのロックのグラスだけで成立させるという洒落た演出が素晴らしかったですね。
さて、楽しませていただきました。セブンデイズラプソディ。
ルパン三世の数多の作品に共通する要素を踏まえつつ、手堅く作り、少しギャグテイストに偏りがある感じの作品でした。