101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
武装少女の腰つき♪
武装した女子が男子の上位に立ち支配する学園。
転校して来た少年主人公が自由と平穏のため“無手”で立ち向かう、
同名コミック(未読)のアニメ化作品。
【物語 4.0点】
軽快。世界観、キャラなどに適宜、実在する剣術流派の設定等も取り入れ、
それらを具現化してぶつけ合う学園バトル&ギャグ時折ラブコメアニメの楽しさを体現。
{netabare}少年主人公のハーレム状態も、あくまで女子による主人公の“管理”
女子と男子の“共生”は女子が男子に女装を強いる“矯正”{/netabare}など、
言葉遊びも交えつつ、定義を明確化する言語の特性も活用してシナリオにテンポを生み出している。
ただ、各登場人物の過去についてはやや駆け足。
それでも、1クールで主要キャラの秘密の一端を一巡した構成は評価。
【作画 3.5点】
人物、背景共に標準レベルであるものの、動画で多彩な流派の特徴を再現する等、キャラの提供に寄与。
必殺技名(時折ネタ)をテロップで打ち出す演出もベタながらバトルシーンを支援。
萌えも表現しつつ、エロもそれなりに、グロも意外な出血量で攻めて来る。
【音楽 4.0点】
ロック調のバトルBGM等、劇伴そのものは強烈なキャラに比べて凡庸。
但し、音響の采配には妙あり。
真剣バトルからギャグへの脱線等にも、ほのぼの系のBGMで追随。
しょーもないハプニングシーンも荘厳なBGMで改めて振り返ると、
かけがえのない青春の1ページに美化される不思議。
OPは伊藤 美来さん。EDは“天下五剣”のヒロインズによるキャラソン。
OPの「Shocking Blue」は青さもスパイスされた疾走感溢れる良曲で、
上質なキャラ紹介型のOPアニメーションともマッチして中毒性あり。
【声優 3.5点】
当初は、“天下五剣”役を務めた若手声優陣らを中心に、
濃厚なキャラに馴染めていないような演技も見受けられましたが、
「ひょっひょっひょっ」とか笑っているうちに?特徴を掴んだのか、
回を追うごとに個性的なキャラクターを好演。
それよりも評価したいのはキョーボー役の藤田 咲さんや、増子寺 楠男(マスコ)役の大田 哲治さん。
皆がキャラを振り切れたのは、先輩方がケモノやデラックスな女装家を思い切り怪演してくれたからこそ。
【キャラ 4.5点】
濃密。バトルスキルにせよ、口調にせよ、背負った過去にせよ、
各登場人物に膨大な設定を敷き詰めるのを厭わない姿勢がキャラを躍動させている。
「“の”むら」か「の“む”ら」か。主人公少年の名字のイントネーション絡みで、
キャラ立てしてくる件は細部に渡る人物設定追求の賜物。
4.0点までで既に、刀剣等で戦う女の子が大好物で、
冒頭から鬼瓦さんにハートを“管理”されていた私の過大評価の感は否めませんが、
ここはどうかマスコのために、どうかあと0.5点、手心を加えさせて下さい。
【感想】
私が一つ感心したのは、武装少女たちの下半身の使い方について。
日本の剣術と西洋剣術とでは、足さばきが違う……。
本作は萌え要素も含む美少女アクション物でもありながら、
キチンと腰を入れて刀剣を振るって来る描写に真剣さを感じます。
この種のヒロイン物では、戦闘中に服破いておけば紳士が釣れるだろう?
という安直な企画も多くて、
本作もまたチラリだの、ポロリだの、
{netabare}少年少女が全裸でバトルだの、決まり手は熊のモロ出しだのw{/netabare}
色々提供されれば、私も有り難く拝見するわけですがw
萌えキャラだって、折角、武装したならば、ちゃんと地に足を付けて戦って欲しい。
そんな願望も抱く私にとって本作は満足度の高い作品でした。
足腰も生かした乙女たちのガチな戦いぶりに、戦闘中も私は、
制服から、ブルマから、或いは{netabare}ふんどし{/netabare}からw
伸びた脚ばかり追い掛けていましたw
ん……?
私も“矯正”される前に、レビュー終了しますw