剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
映像研には手を出しとけ!
[文量→中盛り・内容→感想系]
【総括】
今期、個人的覇権です。
内容としては、女子高生がアニメ製作に取り組むという、わりとありがちなもの。
しかし、色々なことにおいて、明らかにレベルが違います。
実は私は、湯浅さんの作風は、「凄いと思うが、好みではない」。でも本作は、「凄いと思うし、好みではもある」。その辺を、レビューに書ければと思います。
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なんかこの作品は、「一周まわって、日常系だな」と(笑)
空気に浸る。世界観に浸る。アニメを観ている時間を楽しむ。
「純粋なアニメーション」を観ている感じ。
作品を見終わり、ストーリーを思い出しながらレビューを書こうしたら、「映像」ばかり思い出すんだよね(笑)
チビ金森さんの話とか、おばあちゃんと水崎氏の話とか、熱いロボット研究部とか、思い出に残るエピソードはいくつもあるけど、やっぱり、「浅草みどりの妄想の世界」や、自主制作された、3つのアニメ作品が心に浮かぶ。
「クリエーター」や「アーティスト」とは、「己の内側から」生まれてくる何かを掴み(才能)、作品としてのクオリティを保って世に出せる力(技術)を持った人間だ。
そして、どこまでもエゴイスティックでなければいけないと思う。
そういう観点で見たとき、「湯浅政明」監督は、完全に「クリエーター」であり、「アーティスト」なんだよね。そして、クリエイティブなモノ、ヒトに対しても、敬意を持っているのだなと感じた。
この辺が、この作品に感じるテーマ。それ以外にも、深いメッセージがあるような、ないようなw
この作品は、良い意味で、湯浅さんらしさが、「薄れている」と思った。湯浅さんの作品はいくつか観たが、私は、あまり湯浅さんとの相性が良くないようだ。湯浅さんらしさ100%になって、キャラがメチャクチャに躍りだしたりすると、ナンダカナ~と思ってしまう。
本作も第10話で、「(UFO大戦の)アニメのラストを大団円で終わらせる」と決まった時、「あ~、きたな~↓」と思ったが、それを「作品のクオリティのためには、抑えることも必要」という、中華料理屋の話を生かし、しっとりと終わらせてきたことに、驚いた。
本作は原作をきっちり生かしながらも、湯浅さんらしさをかっちり出しきっている感じがした。そのバランスが最高だと思った。
背景に流れるテーマ性や、骨子となるストーリーは、原作由来のものだろうが、その「魅せ方」は間違いなく湯浅さんの持っている天性のもの。
そして、その「魅せ方」こそ、湯浅さんの真骨頂。
「用法、用量を正しく守った、湯浅監督の正しい使い方」って感じがしました(笑)
{/netabare}
【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
独特の作画。コナンのクオリティよ(笑) さすがNHK(笑) 独特の世界観、舞台設定が良いね。
2話目 ☆4
現実と妄想の隙間が良いね。楽しいアニメだ。
3話目 ☆4
アニメーターの頭のを観ている感じ。制作費がかかって地味w 動くな~。
4話目 ☆4
ベストかベターか。アニメーターの叫びが(笑) もしこれを、高校生3人で作ってたら驚愕だよな。にしても、大概、メタだよな(笑)
5話目 ☆4
こいつら、面倒癖ぇ(笑) 自分が体験して得たものは、オリジナルじゃよ。確かに。特殊な知識がないと楽しめない作品(笑) 散りばめられたメタネタが(笑)
6話目 ☆5
なんじゃその素敵なエピソードは(笑) おばあちゃんの為にやったことと、アニメーター修行が結び付くんかい。そして、オナニーから哲学へ。
7話目 ☆4
8話目 ☆5
迫力の映像。親子の確かな絆。あっという間の30分だったな~。
9話目 ☆5
染みる話。商売は難しいよな。演出の大切さ。確かに。
10話目 ☆4
ダンスシーンで大団円、湯浅さんらしい(笑)
11話目 ☆4
12話目 ☆4
飽きなく探求の道は続く。
{/netabare}