でこぽん さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
覚えていたんだよ。そして忘れないよ。
あいかわらず心が暖まるあやかしアニメです。
私が個人的に好きなのが、『第八話 子狐のとけい』。
子ぎつねと石の神様である塞神(サエガミ)様の心温まる内容です。
子ぎつねは夏目のことが大好きです。いつも夏目のことを考えています。
そんな子ぎつねを、塞神様は心配します。
人も、あやかしも、ケモノも、それぞれ時間が違う。
人には人の時間があり、あやかしにはあやかしの時間が、そしてケモノにはケモノの時間がある。
そして、親しくなればどちらかが悲しい思いをすると言い、親しくならないように忠告します。
確かにそうかもしれません。時間が違うもの同士が親しくなると、会えなくなったとき、とても悲しみます。
でも、あやかしの部類である塞神様がケモノの部類である子ぎつねに忠告すること自体、その行動は矛盾しています。
きっと塞神様は永い間生きていて、二度と会えなくなった友達がたくさんいたのかもしれません。
そして、何度も何度も悲しまれたのかも…
子ぎつねにも、そんな悲しい思いをさせたくなかったのだと思います。
そんな塞神様は、子ぎつねが危機に陥ったとき、自らを犠牲にして子ぎつねを助けてくれました。
塞神様はとても優しい方でした。
子ぎつねは泣きながら夏目に言います。
「…僕は覚えていたんだよ。塞神様と会ったことも、話したことも、助けてもらったことも…。
だから…僕と夏目もきっと、きっと…」
子ぎつねは大泣きしましたが、
私も思わず涙ぐみました。
私もあにこれに来て、いろんな人のレビューを読み、メッセやメールでお話しさせていただきました。
毎日、自宅で朝からレビューを書かれている方
週に一度だけ、書かれている方
半年おきに、仕事の合間にだけ、書かれている方
そして
病気と闘いながら体調の良いときだけ、レビューを書かれている方
外国から熱心にレビューを送られている方
寒い北国から、暖かいレビューを送られた方
自らの体験をもとに、感動的なレビューを書かれた方
結婚を機に、あにこれを去られた方
などなど
みんなそれぞれ生活のリズムが、時間が違います。
でも、あのとき話したこと、ほんのわずかな時間だけど同じ時間を過ごしたこと、
私は覚えています。そして、ずっと忘れないでしょう。