もけもけぽー さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
かなりの駆け足故の描写不足?
ハーレム鉄板もののお約束を外した設定のコメディ。
メイン登場人物の過半数がクズというところからスタートし、主人公ジョウロへの好意へと転換していくコントラストを楽しめるかどうか。
僕はそこは楽しめた部分と物足りないなと感じた部分と半々でした。
{netabare}特に親友と幼馴染の女の子が、他のキャラと同様に「クズ→親友orヒロイン化」という転生を経てるのですが、最初のクズ描写が過剰だったせいか、その後の仲良しエピソードが空虚に映ってしまいました。
一度「仲間化」するとかなり主人公に親身になってくれるのだけど「そんなこと言うわりには、幼馴染や親友に対して随分と冷たい態度とってくれたよな?」という気持ちが拭えないまま、仲良しっぽく献身的に接してくるので、友情や恋というよりも贖罪してるだけに見えてしまうのが残念。
他のキャラは他人スタートなので別ですが、親友や幼馴染は超えちゃヤバいラインはあったと思う。むかし藤崎○織という幼馴染キャラがいましてね…… {/netabare}
視聴者目線としては登場人物への人間不審が促進される作風なので、普通に「いい人」エピソードを見てる時でも「こいつ裏あるんじゃないの?」という疑念が常に頭によぎってました。
主人公へ好意を寄せるまでになる理由付けというか、そもそもどうしてそこまでクズになったのかというキャラクターの背景が薄味なので、結果だけ提示されても好意を素直に受け取れないというか。嫌悪→好意の落差を楽しめる部分と、しっかり味わう気持ちにはなれないという感情とせめぎ合って、なんとなく一歩退いたところから眺めていました。
もしかしたら原作ではそこらへんちゃんと描かれてたのかな?とも想像しつつ…。
そう考えるとメインキャラの多さから察するに、アニメでは相当な部分を端折ったりしてたのではと、12話で描ききるにはかなり難しいエピソードだったのかもしれないなーと勝手に思っています。とんでもないところでブツ切りエンドにもなっているし。
鉄板外しの面白さは確かに存在するものの、じっくりキャラを描いてほしかった部分はかなりの駆け足という構成なので、恋愛とか友情という部分は半身で見るくらいが丁度良かったかなとも思います。