TaXSe33187 さんの感想・評価
1.4
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 3.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:途中で断念した
何がしたいの?
感想としてはタイトルにした一言に尽きる
展開の下手なシナリオ
あまりにも作り込みが甘すぎる設定
動きが無く雑エロ描写任せの作画
聞くに堪えない主題歌
正直なところ論外と言っていい
「コレを見せれば売れる!」とか、「声優を揃えてキャスト数で勝負しよう」とか、そういう販売戦略すら見えてこないレベル
上から企画を回されて、とりあえずのやっつけ仕事で作り上げた作品…のほうがまだ見所がある
なんなら普段割と低評価を付けている「なろう系」のがシナリオだけを見てもまだマシ
とりあえずabemaでは「防御力」の直後だから視聴を続ける予定だけど、あっちを見なくなった瞬間こっちも自動的に切る
というか次あたりでこっちだけ見るのやめそう
このレベルまで来ると何も書く気が起きないけど、ちょっと気持ちを落ち着けるために一話の内容(と言う名の問題点)を整理する
前半に書いた文章の時点でこの作品を気に入ってる人は読むことも無いだろうけど、多分容赦なくいくので念の為伏せておく
{netabare}
多分「カウント」っていう設定を肝に世界観とシナリオを作り上げたはず
にも関わらず「カウント」自体が設定としてガバガバな上に、一話の時点で基本設定すら開示しないまま謎のバトルを見せるのが既に失敗
「この国のすべての人間はカウントに支配されている」とあるけど、国を出たらカウントはどうなるの?というか他国はカウント無いの?
戦争で大きなカウントを得た英雄を「撃墜王」と呼んだらしいけど、戦争に関わるカウント以外の人は兵士になれないの?
例えば褐色おっぱいの「料理が美味しいと言われたらカウント」みたいな人を兵士にすればアビス落ちのリスク無く戦えるんじゃないの?
「星奪戦」がノーリスクで実行出来る上にただの喧嘩って言うんじゃ数字の多寡による支配権なんて設定自体必要ないんじゃないの?
というか「歩きのカウントは辛い」なんて言ってたけど、カウントが減少する要素がない時点で「美味いの回数」より有利じゃないの?
もしかしたら原作ではその辺をキチンと語っているかもしれないし、アニメでも二話以降で説明があるかもしれない
ただ、設定が先送りになっているとしても「カウントの支配権が及ぶ範囲」「星奪戦実施の条件」くらいは先に開示しないとまるで説得力がない
どうして撃墜王を求めるのか、カウントにどんな意味があるのか、星奪戦がどんなルールで行われるか
それら全てが曖昧なままヒロインがピンチになろうがどうでも良いとしか思えない
そしてその説得力がまるで存在しないバトルにリヒトーが乱入して「カウントを2つ持ってるだと!?」とかやられても面白いわけがない
というか変態が実は英雄だった、なんてもう四半世紀の昔には既に使い古されて陳腐化してたネタだろうに
ガタガタな設定で、しかも設定の解説すら不足していて、その上オチは一話アバン含めても冒頭3分くらいで予想がついていたネタ
冒頭数分とエンディング前30秒だけ見れば成立する程度の内容でしか無い
じゃあ30分弱あった一話の尺をどう使っているかって言うと「セクハラと制裁」
ヒロインと英雄の出会いなんだからそこに尺を使うのは分かるけど、世界観の説明をしている場面を邪魔してまでそれを挿入する始末
この部分に関しては原作の問題なのかアニメの問題なのかは不明だけど、とにかくバランス感覚がなさすぎる
「お色気シーンで視聴者を稼ぐぜ!」の意図があるならまだ分かるけど、このアニメパンツもオッパイも特に露出しないじゃん?
個人的にはパンツだのオッパイだので客寄せするアニメが嫌いだから、パンツを見せないこと自体は別にどうでもいい
ただ、この作品の大部分を占めるパートはさっきも書いたけど「セクハラと制裁」なわけで…
「お色気シーンたっぷりだよ!でもコンプラ的にパンツは見せないよ!」なんてやられても考えの甘さばかり目立つ
シリアスならシリアス、ギャグならギャグ、お色気ならお色気、なんでもいいからやるなら突き抜けるべきだろうと
「こだわりの設定を用意したけどシリアスなシナリオを作れるか不安だからギャグを挟むかな」
「ギャグを挟むのは良いけど出オチみたいな見た目のネタしか浮かばないしあとはセクハラジョークで稼ぐか…」
「あ、この作品でパンツとかオッパイ見せるのは不味いかな…露骨なのはやめとこ」
この逡巡が手に取るように分かる
やりたい内容があるならどれでも良いからちゃんとやりきれば良いのに
方方にお伺いを立てて角が立たないように作品作りをした結果、中身が何も残らないスポンジが出来上がったんだろうな、としか思えない
とは言え原作は少年誌っぽいし、原作者が連載の都合躊躇する部分があるのは分かる
それに連載を重ねるうちに作品の方向性が定まっていくことも思えば序盤の展開の甘さも目を瞑れる部分はある
ただ、これに関しては媒体はアニメ、しかも1クールと短い以上原作が持っていた「試行錯誤感」をそのまま持ち込むのは駄目だろうと
例えばヒロインのカウントが書かれている位置をほんの少し下にズラしてやるだけでも良い
あるいはリヒトーのおふざけ描写を初登場シーン以外カットして、しっかり世界観説明に焦点を当てたシーンを作ればいい
脚本もコンテも、アニメにする段階で工夫を見せずに漫画をそのまま流用したんだろうと思う
そうでなきゃこんなに散らかった内容にならないし、仮に原作から大きく手を入れているなら純粋にアニメスタッフの技量に問題がありすぎる
この辺の根本的な問題を抜きにしても、ヒロインの設定すら問題がある
撃墜王を探し求めてウン万キロも町々を歩いてきたのにセクハラ被害に遭うまで戦争が起こった時期を知らないってありえる?
というかカウントってのは国の大事なルールなのに、カウント数によるカースト制度すら知らないまま生きてきたの?
仮にカースト制度が実質的に機能してないならこんな設定いらないし、支配が徹底されているならヒロインが無知なまま旅をしているのがおかしい
そもそもヒロインが数字の上で有利な立場にいる状況で星奪戦を挑まれて、それを普通に受けるのが既にシナリオのご都合過ぎる
そこに目を瞑っても、ニセ撃墜王はヒロインの数字を奪った時点でカウントが上回っているわけで…
この時点であのガラス玉っぽいアレを寄越すように命令すれば逆らえなくなったんでしょ?
なんで「渡せ!」って命令してるのにヒロインは渡そうとしないの?設定の死にっぷりが酷すぎて最序盤で矛盾してちゃどうしようもない
じゃあ作画はどうかって言うと甘めに評価しても中の下、一話の時点でこのクオリティと考えると下の中
英雄の見せ場のシーンでキャラが動かない、動く部分も剣を振る腕を同じパターンで動かしているだけの省エネぶり
全てにおいて甘いとしか言えない
崩れているわけでもなく、ただ手を抜いているだけだから「いもいも」みたいなギャグにすらならない
というか「いもいも」だって妹ちゃんだけは極力可愛く描こうとする気概があったし、全編満遍なく手を抜いてるコレよりマシに思える
というかシナリオ自体もぶっ飛んでいてほどよく笑えたし、正直どこを切り取っても比較にすらならない
曲に関しては凡庸、本編中はとにかく目立たないしシーンを際立たせる役を果たせてない
本編後の主題歌はちょっと聞くに堪えないレベル
90年代半ばまでならギリギリ…って歌唱力で、今のアニメじゃ明らかに劣る
声優の演技は可もなく不可もなく
というかシナリオに見るべき点が全く無いから声優が演技力を発揮するような要素がない以上評価のしようもない
言っちゃ悪いけどこんなの「創作」とは呼べないでしょ
「ここを奇抜にしよう」「ここで差別化しよう」「アンチ〇〇を目指そう」みたいな目的意識すらない
カウントって設定も特に活かせてない以上「桃太郎の持ち物を吉備団子から餅に変えよう」レベルの特徴づけでしか無い
それどころか「何かから生まれた桃太郎は餅を片手に動物を子分にして敵と戦いました」程度にしか話自体を描けてない
あ、なんとなく桃太郎を例にしてはいるけど、この作品について「〇〇のパクリだ!」とかを言うつもりは無い
だって根幹からガバガバで内容もお約束をなぞってるだけの「物語未満」だし
オリジナリティどころか既存作の影響すらもないから他の創作を貶めることもない、というのは唯一この作品で評価できるポイントかも
{/netabare}
3話視聴
{netabare}ま、当然断念
設定が凝っているんだから多少は見るべき点もあるかと思ったけど、そんなわけなかった
所詮論外がどれだけ話数を重ねようが論外には変わりない
歩くだけで敵をふっとばすとかギャグみたいな俺ツエー展開
意味もなく大ジャンプして意味もなくボディプレス
なんかいい話風を装う形でヒロインを守る
2話の時点で面白い要素なんかひとつも無かった
敵を倒したあとの展開すら工夫の一つもないスカッスカの王道もどき
というかバロットの所持が犯罪だとか、カウントが云々と同じくらい生きる上で重要なことだろうと
逆にヒロインは何を知識として持って生きてるんだよ…
無知無能無思慮無鉄砲
こんなヒロインのどこに魅力を持てばいいの?太腿?それしかないならエロアニメ見たほうが良いでしょ
世界設定考えたとこで力尽きて、それ以外全てがおざなりになった結果がこの雑なヒロインと工夫がないくせに矛盾だけは豊富なシナリオ
お色気シーンに徹する気概もないくせにお色気要素だけで釣ろうって薄っぺらくて浅い程度の低い考えばかり見えてしかたがない
それを耐えて3話を見たけど、結局シナリオを動かす気は無いのね
新ヒロインを投入して、結局やってることはAパートセクハラからのBパートバトルもどき兼セクハラで1話と全く一緒
少しは展開を工夫するくらいすればいいのに、結局セクハラの量を増やしただけでシナリオの薄さばかり際立つ
というか新ヒロインも撃墜王が何なのかってのを知らないのな
無知な旅人っていう適当過ぎるキャラ付けのメインヒロインも問題だったけど、無知な軍人ともなるとどうしようもない
話どころかヒロインのキャラ付けすら「お色気+無知無能」のワンパターンでしか構築できないならマジで筆を折ればいい
繰り返し言うけどこんなもの論外の創作未満
創作という言葉で括るには他の創作に失礼とすら思う
というかバロットがキーアイテムな割にバロットが何を指す言葉かすら説明してないでしょ?
そして撃墜王が何かも、戦争が何かすらまだ描いてないでしょ?
重要な要素を描きもしないで悪ふざけの横道にそれて、しかもその横道のお色気すらろくに描写できない
最初の感想時点では1クールだと思ってたけど、これこんな内容なのに2クールらしいね
正直製作に破滅願望でもなきゃこんな出来のアニメを2クールもやらないと思う
こっちとしては死にたがりの道楽に付き合う義理もないのでここで断念
{/netabare}
伏線が云々って意見について
{netabare}このアニメをabemaで見ているときにシナリオを擁護する、というか褒めているコメントがちょいちょいあった
某掲示板なんかでも同様の意見もあったので、そういう意味では評価する人も結構な数がいるんだと思う
その意見ってのを大まかに纏めると、
「序盤矛盾に思える要素やよくわからない設定は全部伏線!原作最新話付近は伏線回収がすごくて面白い!」
というもの
この作品に限らず、人気のない作品や知名度の低い作品を評価する声としてこの手の意見を見る機会が多いように思う
言いたいことは分かる
たしかにバラ撒かれた伏線が後半で生きてくるとワクワクするし衝撃も受ける
「まどマギ」なんかはその辺を上手く生かした作品だった
「慎重勇者」は受け付けなくて視聴を止めたけど、あれもそういう評価の作品だったはず
ただ、伏線ってのはシナリオのギミックではあっても評価の全てではないでしょ
序盤の展開を普通に楽しめるからこそ伏線に驚くし、そうでなければ伏線なんて機能しない
「まどマギ」は平和で少女漫画的な魔法少女、あるいは「なのは」みたいな展開への見せかけが上手いから3話や終盤の展開に驚いた
「慎重勇者」は既存のなろう系の先入観や、豊崎さんのギャグ演技で初回視聴時の印象を巧妙に偽装していた
それに対してコレの序盤
数字の大小設定死んでね?
長旅をしてるのに知識ゼロっておかしくね?
300年前の英雄を騙る悪役って悪役として機能してなくね?
こういう基本設定の部分で最初から違和感を持たせてしまっている
それも「ここは展開に絡みそう…」というのではなく「話として成立せんやろ…」というレベルの違和感
根本的な部分で違和感を積み上げ続けてシナリオに好印象を持てるわけがない
というかそれを抜きにしてシナリオだけの評価をするにしても、展開が古臭い上に工夫がないじゃん?
「ここからどういう展開になるんだろう…」の期待を与えないシナリオに違和感を積み上げても魅力になんかならない
伏線のための伏線、設定のための設定みたいな状態になってるわけ
そしてそれを物語に組み込むスキルがないせいでシナリオ自体の評価を落としている
「カレーの隠し味にチョコレートを入れようと思いました
でもチョコレートの味が強すぎてカレーに上手くマッチしませんでした
しかたがないからカレースパイスを減らしてチョコをメインにしました」
このシナリオはこんな感じの出来だと思う
楽しむためには「このカレーはチョコが入ってるから美味しいに違いない!」って自分を騙さねばならない
カレーを食べるときはカレーの味を求めているわけで、隠し味の有無なんて極論どうでもいい
真っ当に美味しいものを作ればいいのに、隠し味前提で料理全体のバランスを見落としてる
物語も一緒で、根本的には本筋の展開を楽しむために小説や漫画、アニメを鑑賞している
この土台がボロボロなまま、やれ伏線だのやれお色気シーンだの言われようが評価に値するわけがない
「序盤を我慢すれば面白い!」っていう評価は序盤が平均点な出来だから許される
序盤0点の作品が中盤20点加点しようが結果落第には違いない
伏線の驚きのために楽しむ層もいるだろうとは思う
ただ、個人的には全く肌に合わないので、今後もこういうタイプの作品を目にする機会があれば容赦なく酷評するってだけ
{/netabare}