たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.1
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
虹の彼方に
1939年公開のアメリカ映画「オズの魔法使い」は、神話がないアメリカにとって非常に意味のあるファンタジーであり、カンザスの田舎に住む敬虔なキリスト教徒がここではないどこかに羽ばたいてゆく夢を歌っています。
主演のジュディーガーランドは、後年非常に性的に奔放で、男を取っ替え引っ替えしながら酒とドラッグに溺れてわずか47歳で亡くなったとされてきましたが、近年それは間違いで、元夫や彼女に振られた男たちが、あれやこれやと風評をハリウッドで流して彼女を追い込んでいったとされることがわかったのであります。
彼女はその影響で精神に異常をきたし、仕事を無断欠勤したり、ドタキャンすることでハリウッドから追放され、晩年はアパートを借りることすらままならない生活に追い込まれていたという話です。
アメリカンドリームを題材にした映画は数多くありますが、どれも最後は皮肉に終わることが多く、栄光の後には必ず没落が描かれていることが多いです。
「オズの魔法使い」は映画もアニメも昔好きだったんですが、そういう話を聞くと「虹の彼方に」最後までたどり着けなかったひとりの女性の話として非常に感慨深いものだと感じました。