「無限のリヴァイアス(TVアニメ動画)」

総合得点
82.4
感想・評価
962
棚に入れた
5817
ランキング
367
★★★★☆ 3.8 (962)
物語
4.0
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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ネタバレ

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

群像劇において主人公が前衛で活躍する必要はないと感じた作品。<修正>

本作のあらすじは航空士養成のために集められた少年少女487名が、とある事情でテロリスト扱いされ、リヴァイアスという巨大宇宙船に密閉され、極限状態にある艦内で、艦の指揮権や物資の配給を巡り、少年少女同士が陰惨な争いを繰り広げながら、火星圏から土星圏、天王星圏へと当てのない逃避行を続けていく。というもの

異質の空間に密閉された少年少女は危機的状況下でどのような行動をとるのか
487名の少年少女の運命を握る10数名の少年少女 どこからがモブキャラでどこからが主要キャラともいえない心中航海 理想と現実が交差し、理屈と感情がクロスする。

それぞれが導き出す行動は、それぞれの個を無慈悲に現す。人の精神が少しづつ少しづつすり減らされ続けたさきにあるのは、心の裸。自我の崩壊。それぞれが渇望してやまないもの。それらが映し出される。そして、それは観ている視聴者をも浮き彫りにし、人の深層をもえぐりだすような感覚だった。

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本作のような群像劇の全体像を認識するには語り部のような 作者と視聴者の中間に立つキャラクターもしくは狂言回しなどが必要不可欠である。

群像劇の完成度はこの視点に左右されることがしばしばあると感じる。
本作の中間に立つキャラクターは主人公: 相葉昴治(あいば こうじ)であった。
劇中内でいえば、狂気の沙汰と化したキャラクターの中でひたすら中立の立場を貫き、臨機応変に対応することによって、冷静さを欠いた人への安定剤になったり、人と人との潤滑油てき存在であったり、様々なキャラと通じることによって、スポットライトを満遍なく当てる構図にもなっていた。

劇中内におけるキャラクターとの橋渡し役であると同時に、
作者と視聴者の橋渡し役でもあった。

本作では主要キャラそれぞれに物語が存在し、それを移す役割が重要だと感じた。それは観ている視聴者サイドでも言えることで、こうじが偏った言動や行動をしてしまうと、全体が把握できない。映像の視点は主人公なのだから…次回予告におけるセリフや、彼の言う言葉は、作中の状況を分かりやすくし、時には視聴者の代弁者にもなったいた。群像劇において主人公が前衛で活躍する必要はなかったと感じた作品。

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こうじが中立な立場であろうとし、作品の内と外にまで仲介している構図は、質の高い群像劇を更に高める要素になっていたと感じます。{netabare} ~ ネーヤとの関係も含めて{/netabare}

投稿 : 2020/01/08
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サンキュー:

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