えたんだーる さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「『欲望』って何?」を改めて考える作品なのかな…?
2019年秋クール(10月放送開始)作品の中ではたぶんそれなりに前評判は高かった気がする作品ですが、原作漫画は読んでいません。
人間以外の動物が擬人化された作品というのは過去にもそれなりにありますし、それらの中でもそれぞれの動物の持つ習性や食物連鎖的な関係を意識させる作品というのはいくつかありますが、本作もそんな作品の一つですね。
肉食動物と草食動物が共存して本作中の社会を形作っていて「肉食動物が捕食衝動のままに草食動物を食べる行為」は食殺として禁じられているという設定なのですが、食殺事件は無くならないしそれと関連して「裏社会」も存在しているようです。
種族をまたがる恋愛や性行為は特に禁忌とはされていないようですが、当然のことながらこの動物たちによる社会には「同族同士」が推奨され血統主義的な価値観が根付いているわけです。
一方で「肉食動物も草食動物も平等」とか「食肉衝動は悪」みたいな種族間の差異を否定する価値観もあり、それを体現するシンボル的な存在として「ビースター」と呼ばれる者が選ばれるようです。
そんな歪な社会にあるチェリートン学園の生徒であるハイイロオオカミの少年レゴシとドワーフウサギの少女ハル、そしてアカシカで次期「BEASTARS」と目される演劇部のスター男優ルイ先輩、レゴシと同じハイイロオオカミの女性である後輩のジュノといった面々によって織りなされる物語の行方からは目が離せません。
今回は1クール12話のお話でしたが、続編として2期目の制作が予定されているようです。
まあ「ここで終わられても」という感じではあったので、続編の予定は歓迎します。