ウェスタンガール さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
クリスマスの約束
京介視点で考えてみる。
あくまでも彼は、妹想いの兄である。
曰く“冷戦状態”に陥った過去に痛みを感じ、妹の想いに絶対服従することが兄としての務めであると思っていた。
返して、桐乃はガチのブラコンである。憧れの兄に対する絶対的な“愛”が、エロゲーの中に理想の兄妹の姿を投影する中で、“恋愛”に変換されるのである。
そう、京介はその想いに応えることが、ゲームクリアへの絶対条件と確信する訳だ。
結果的に、純愛を貫くことが当然となる。二股は許されないのだ。ある意味倫理的である。
“かなかなちゃん”は別として、あやせ、黒猫に対しても、そして、幼馴染の“麻奈美”であっても、選択肢は“No”しかないということになる。
傍から見れば、ここに“卒業式まで待ってほしい”が有りそうなものだが、彼の律義さがそれを許すはずもない。
唯一それが通用したかもしれないのは、“デスティニーレコード”に理想の未来を、兄妹と自身の姿を描いた“黒猫”のみであったはずだ。
それでも“No”の一択である痛々しさ。
とはいえ、この2期は、沙織バジーナを筆頭に、1期からのキャラクターの個性に深みが出たことに加え、五更妹たち、御鏡くんを加えてサブキャラたちが生き生きと描かれている。
相変わらず、ハラハラ、イライラしながら大笑いさせてくれた良作であった。