STONE さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
アクの強いヴァンパイアもの
原作は未読。
それなりに昔からアニメを視聴していたが、まだ未視聴だった有名作品が幾つかあり、本作も
その一つ。最近、配信サービスにリストアップされていたので、これ幸いとばかりにようやく視聴
しました。
いわゆるヴァンパイアものだが、ゴシックホラー的なそれではなく、ガンアクション主体。
飛び道具主体のヴァンパイアものはアニメに限らず、21世紀以降のヴァンパイアものではむしろ
主流かなという印象だが、戦争映画まがいのここまで派手な展開はさすがに珍しいかも。
基本的な設定や世界観は少年漫画のバトルものによくあるようなものだが、全体的にアクが強く、
更に血と暴力とエロス増し増しといった感じで、好き嫌いがはっきりしそうな印象。
個人的にはこういうギトギトした感の作品はかなり好物でしたが。
キャラに関しては全体的におじさんおばさんがいっぱいで、個人的にはやはり主役である
アーカードが一番印象に残った。
全体的に大人キャラが多いため、逆に若いセラス・ヴィクトリアが目立っている感もあった。
セラスに関しては他のキャラが割と一貫している中、変化していくキャラとしてその変遷振りも
楽しめた。
敵であるミレニアムだが、到達点としての目的がなく、戦争という手段そのものが目的という
考え方がなかなか面白い。
本作のようなヴァンパイアもの、あるいは悪魔などが登場する作品で、それに対峙する
存在としてキリスト教団体が出てくる作品自体は珍しいものではないが、本作のイギリス国教会と
カトリックの対立のように、キリスト教内の宗派の対立を扱った作品は珍しいかも。
唐突に挟まれるギャグ描写に関しては内容が暗めのシリアスものであるがゆえに、箸休め的な
ものとしては個人的にはありだが、メインストーリーとはかなりテイストが異なるものゆえに
「苦手な人もいるだろうな」とも思う。
このギャグ描写に関しては同じ平野 耕太氏の「ドリフターズ」も同様だったので、作者の
個性として平野作品には不可欠なものなんだろうな。
2020/01/02