「ぼくたちは勉強ができない(TVアニメ動画)」

総合得点
77.1
感想・評価
495
棚に入れた
2339
ランキング
647
★★★★☆ 3.6 (495)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.4
キャラ
3.7

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ゲリオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

五等分より出来が良いのに

週刊少年ジャンプ連載中のラブコメ作品。原作未読。
19年春と秋の分割2クールアニメだったが、なんだかんだ安定感のあった良作。
久々に王道ラブコメを堪能させてもらった。
アニメが始まった際は前クールに放送された"五等分の花嫁"とよく比較され、話題性あるいはコンテンツの売り上げにおいては後手に回る苦渋を味合わされてしまったものの、個人的には作画などアニメーションとしての出来映えは圧倒的に本作の方が上だったと考えている。

しかしながら、"五等分~"を先に放送されたのはどちらにせよ痛手だった。
「主人公の男子が複数のヒロインに勉強を教え、その中から真の恋人が誰になるかストーリー上で展開される」という本筋が完全に丸被りだったからねぇ。
しかも向こうの方が全員姉妹という分かりやすさ、加えて知名度のある人気声優を起用した点で話題性ではどうしても本作のが後れを取る。
アニメの質は僕勉。キャラ力は五等分。内容はイーブン。というのが私の印象である。

ラブコメ作品といえば、やはりヒロイン勢の魅力が最も重要視されるところ。
本作にも複数のヒロインが登場して、中でも正ヒロインは初回から登場する古橋文乃と緒方理珠の両名となるところだが、残念ながら二人ともビジュアル面の第一印象は弱い。
ひと昔前なら通用したかもだがサブカルファンの目は肥え続けている。
これは完全に自分の予想だが、原作も連載開始時は二大ヒロインでいくつもりだったのに、編集部もヒロイン力不足を感じてか次々にサブヒロインを投入する形になったのではないかと。
…で、結果的に思わぬ人気が出ちゃったのが真冬先生だったというわけですな。

いや正直、真冬先生は強かったです。
人気投票が毎回ダントツ1位なのも頷ける。
序盤は地味なラブコメだという印象のアニメだったのに、先生の担当回(毎回当たり)が目立ってくるにしたがって作品の魅力が広がった。そういった意味でもキャラクターのMVPは間違いなく真冬先生で間違いないだろう。
とは言え、ヒロインに複数の女子生徒を据えながらメインは先生ですw…というわけにもいかず、あくまでもサブポジは揺るがせないところで、圧倒的人気キャラを正ヒロインにできないのは原作者も悩ましいところだろうなぁと思われる。

ところで本アニメ最終話において、まだ原作が連載中であるにも関わらず、唐突に正ヒロインが確定してしまう珍事が発生した件について一言。(誰かはネタバレになるので伏せるが)
アニメが終わったばかりということで原作者はノーコメントとしているが、アニメでのオリジナルENDがそのヒロインで、原作のENDは別のヒロインである可能性が一番高いと思う。だって、あまりに突然な正妻確定エンドだったからね。
もちろん漫画でも展開次第で当該キャラのままヒロインが確定するのも有り。
いずれにしろアニメで続編をやる可能性は非常に低そう。
アニメのストーリーはこれで完結、原作のストーリーは別個で漫画で追えば良い。という形で、うまく言えないが単なる原作の販促エンドとも少し違うアニメの締め方であり、そこは非常に良かったと思う。

レビューをまとめると、最初は地味めだったのにいつの間にか評価が上がり、最終的にはWJジャンプ歴代ラブコメの最上位に置くべき作品となった。
少なくとも同時期にやってたとしたら"ニセコイ"より数段面白い。
もっとも先の礎があったからこそ、徐々にラブコメというジャンルが成長し、現在もっとも完成系に近づいた作品が"僕勉"と"五等分"なのかもしれない。
何年後になるか分からないが、またハマれるラブコメアニメにいつか出会える日を楽しみにしたい。

投稿 : 2019/12/30
閲覧 : 271
サンキュー:

9

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