シャベール大佐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
健気なヒロインを主人公が家庭教師として支えていく、ファンタジーバトル作品
ラノベ原作のファンタジーバトル作品。全12話。
内容は、公爵家の令嬢でありながら、貴族階級の者に備わっているはずの能力(マナ)を持たないため、周囲から無能才女と蔑まれ、その出生にも疑惑を向けられているヒロイン・メリダを、主人公・クーファが家庭教師として教え導き、支えていく、みたいな流れ。いちおうタイトルにある通り、本来クーファは暗殺者なのですが、そのあたりは作品にとってそれほど重要という感じでもなくて、図式的にはどちらかというと、健気な姫をイケメンの騎士が守る物語、みたいなイメージのほうが近いかもしれません。メリダはキャラデザがかわいいだけでなく、内面的にも素直に応援できるヒロインでしたし、全体の作風も嫌いではなかったので、毎週のエピソードはそれなりに楽しめました。ただ、ストーリー展開については、問題発生から解決までの流れに、もう少し丁寧さが欲しかったです。
作画はいまいち。特にバトルシーンは迫力不足でした。最終回は全体的にかなり苦しかったです。声は、クーファ役の小野友樹の声質や演技は悪くなかったですが、その雰囲気と「俺」という一人称の組み合わせには、やや違和感がありました。音楽は、ちょっとお洒落なOP、しっとりしたED、どちらも歌詞も含めて良かったです。ちなみに音楽を担当したのはクリエイター集団のMONACAで、OPの作曲者は、アイカツ!初期の代表曲である「アイドル活動!」や「カレンダーガール」などを作曲した田中秀和ですね。
最後まで観終わって、個人的には好きなタイプの作品でしたが、アニメとしての完成度自体はそれほど高くなかった印象でした。キャラや設定には魅力もあっただけに、見せ方次第では、もっと面白くなったような気はします。