oneandonly さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
箏を題材にした青春王道ドラマ
世界観:5
ストーリー:6
リアリティ:7
キャラクター:6
情感:8
合計:32
<あらすじ>
序盤こそ崩れながらも、邦楽祭で心揺さぶる演奏をした時瀬高校箏曲部。
愛は救護室からの帰り、姫坂女学院のかずさに呼びとめられる。
さとわに憧れ、追い続けてきたかずさは、今のさとわの音について思いの丈をぶつけてくる。
さとわも密かにそれを聞いてしまうが、愛は――。
さらに全ての学校の演奏が終わり各校の部員たちが揃う中、澪という不思議な生徒が愛に声をかけてきて。
緊張が高まる中、ついに結果発表!!
(公式サイトより)
1期からの継続視聴です。
良かった点から。
箏について、これまでは音楽を聴くことが中心でしたが、後半視聴において演奏曲が結構自由に作曲されるということがわかり、その世界の独自性を感じることができました。{netabare}演奏者の特徴やその良い面を引き出す曲を創ること、そこに天才家系の滝浪涼香顧問を持ってくることで、部員の努力だけでなく演奏レベルの急上昇に納得感が得られるものに工夫されています。
また、本作は作画の水準があまり高くない点がマイナスでしたが、見せ場である天泣の演奏は止め絵の連発や手元を映さないなどの易きに流れず頑張っていたと思います。
物語展開では、外部指導者としてやってきた晶が、箏曲部員の熱意や努力、音の変化によって彼らを認め、ダークサイドに堕ちていた自らを変えていくくだり、部の邪魔をしようとする祖母に言ってやったシーンは爽快で良かったです。真っ直ぐでひたむきな内容に、演奏の音が加わり、何度も涙腺を刺激されました。{/netabare}
続いて悪かった点。
既に書いたことの繰り返しになるかもしれませんが、作画は当方が水準の高い作品を多く視聴しているせいもあり、全体的に省エネを感じることが多かったです。
また、物語は{netabare}変化球に乏しく、登場人物や登場校の背景などを描くのは物語に深みを出すために必要ではあるものの、直前に見せられる小話のため即席で作り上げられた感がありました(ワンピースみたいな)。簡単に言えばベタ。姫坂回でのオーディション関係、大会時のお守りの配付は響け!ユーフォニアムに被りました。
技術やレベルを競い合える部活は大会が付きものですが、全国大会(優勝)を目指すというのが暗黙の了解になっていて、そのこだわりは上級生のラストチャンスというもの。目標に固執する理由や意味に深い思いを乗せられていれば物語全体が引き締まったと思います。(例えば、響け!ユーフォニアムでは、{netabare}1話冒頭から中学時代のダメ金のくだり、序盤の目標設定、麗奈の特別願望、やがて久美子もその情熱が伝導して…という繋がりがスムーズでした{/netabare}){/netabare}
引き続き登場人物のほとんどが善人なので、どことなくムズ痒いところがありますが、青春王道的な物語が好きな方におすすめできます。
音楽。OP・EDは聞き続けていると2期のほうが好みになりました。
(参考評価:14話3.6→16話3.7→18話3.8→20~26話3.9)
(視聴2019.10~12)