haiga さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
満腹
今観終わりました~(2回目)
少年漫画の不朽の名作「うしおととら」私が実家を片付ける時に持ち出した数少ない漫画の1つです。
とにかく素晴らしい作品ですが、このアニメはとても制作陣に愛されて作られたのがわかりますね。愛のある素晴らしいお仕事に大感謝です。
藤田和日郎さんの長期連載デビュー作ですがとにかく熱い、熱すぎる作品です。
まず主題歌に筋肉少女帯をチョイスするセンスが素晴らしいです。2期は全て神回なんですがエンディングの決戦前夜も神曲なんですよね。本当に完璧です。
うしおととらの原作は少年サンデーに連載されていた33巻の物語ですが最初から最後までラスボスは決まっていて九尾の大妖「白面の者」です。数々の名作少年漫画がある中でうしおととらが最高の少年漫画の1つと言われる理由がここにあります。
例えば名作ドラゴンボールには数々の魅力的な敵キャラがでますが、ひたすら敵をインフレさせて間延びさせた事が評価を落としてしまいました。
私は1話から楽しみにジャンプで読んでいましたがセルが出たあたりで出涸らしになって行く鳥山明を観るに耐えずに読むのをやめました。
世の中に溢れる名作少年漫画達が作者の想いに沿わず、無理やり延長させられてインフレラスボスやバトル大会とかのクソみたいな展開を書かされて行く事と対照的に、終始白面の者とのラストバトルに物語が収束していく本作は、当時単行本で追いかけた私にはとても貴重で堪らない体験でした。
藤田和日郎さんの伏線の畳み方は本当に素晴らしくて、キャラの使い方が秀逸なんですよね。主要キャラから脇役までまったく無駄がない。その長編名作漫画を39話の話に納めた制作陣には大拍手を送りたいです。
うしおととらは元々OVAが先に制作されていたのですが、その作品をオマージュした声優の配置も粋でしたね。
少年うしおと妖怪とらの2人のコンビが素晴らしいのは当たり前なんですが、うしおととらを名作にたらしめてるのはなんと言っても最強のラスボス白面の者につきると思います。
あらゆる作品の中でもトップクラスの絶望感を与えてくれます。直接的な能力でも絶望的なのに、精神的、物理的な策略を容赦なく主人公達に巡らしてダメージを与えてくれます。やっぱラスボスはこれくらい強くないといかんと思います。とにかく全てが強かった。
そして脇役のおっさん達もかっこいいんですよね。復讐の符術師鏢、うしおの父親紫暮、他にも沢山のシブいおっさん達が活躍します。ヒロインも麻子、真由子、カガリや小夜、みんな可愛いです。
不朽の名作だと思います。1期から一気観をオススメします。
※漢字間違えていたので修正しました