うぐいす さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
事実が真実であるかどうか
異世界召喚もの。
個人的に卑怯者がそんなに簡単に改心出来るはずがないと思っているので、卑怯者が最後まで卑怯者なのは設定としては好ましい。
ただ、頭は悪くても学習する事で日々成長していくとも思っているので、3人の勇者が最後まで能無しのままだったのはさすがに違和感があった。
主人公は王道の正義ではなく反骨精神によって成長していく。
権力や人望やある種のネットワークなどによって、真実が簡単に捻じ曲げられるさまをまざまざと感じさせられた。
それが本当かどうかを確かめず、他人から見聞きした情報のみのフィルターで主観的に思考し新たに曲がった事実が生み出され、またそれを他人にあたかも真実かのように感想を言う。
このような状態に晒された側が、その強大なマジョリティを覆す事は非常に難しく相当な精神力と体力が必要で、大半は諦めて受け入れる事で自分を突き出された作られた事実に迎合する形で少しでも生きやすくしようとする。
でも、それは自分の尊厳を傷つける行為であり、結果的に生きやすくはならない。
主人公のように何度歯を食いしばってでも自分に嘘をつく事を許さない強さは見習いたい。
物語はフィトリアが出てくるあたりは退屈で、この声としゃべり方が個人的に好きではなかった。
キャラ絵は好きで、フィーロが可愛かった。