タック二階堂 さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
なんなんだろう、この胸のもやもやは…
詳細は公式でも。
森の守り人・ゴーレムが、ある日、迷子の人間・
ソマリを見つけます。
自分を「おとうさん」と呼ぶソマリを連れ、ゴーレム
は人間を探す旅に出かけます。
世界は人間が魔物に駆逐された世界。
行く先々で困難に遭うだろうソマリと、これを守る
ゴーレムとのロードムービー的なドラマは、どうなる
のでしょうか。
というお話です。
世界観や設定はまったく違いますが、これは「うさぎ
ドロップ」とか「魔法使いの嫁」みたいな作品かな。
初回としては上々のスタートではないかと。
今期はレベルの高い作品が多く、もしかすると
目立たないかもしれませんが、良作の予感がします。
役者も悪ガキの女の子をやらせたらピカイチの
水瀬いのりさんと、感情を上手く殺した演技が
似合う小野Dさん。これも期待大の作品ですね。
=====第2話視聴後、追記です。
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河原でキャンプをしていたゴーレムとソマリ。
転んでケガをしたソマリを治療してくれたシズノと
助手のヤバシラ(霊園?)の家で、一宿一飯の恩義を
受けることになります。
そこでゴーレムから語られたのは、1000年の寿命で
すでに998年と200何日で、およそ1年ちょっとで
活動を停止するということ。それまでにソマリを
両親に送り届けたいということです。
お世話になったシズノたちに別れを告げ、ソマリ
たちは旅立っていくのでした。
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というお話。
ダメです。もう号泣が止まりません。
これはいい物語ですね。
最終回には大号泣になる予感がしますよ。
ソマリにキマリ。
マリの付くキャラを水瀬いのりさんが演じると
名作になるのですね。
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=====第3話視聴後、追記です。
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蟻の穴町に到着したソマリとゴーレム。
大きな街で、砂漠越えの支度を整えたいゴーレム
ですが、路銀が足りません。
立ち寄った食堂で人手が足りないとのことで、
ゴーレムは働くことにします。
食堂の子・もふもふのキキーラと仲良くなったソマリ
は、おうちの中で遊びますが外に出たい。
旅を急ぐゴーレムの様子を見て、ソマリは旅が終わる
とゴーレムとお別れしなくてはならないと思い、
気分が落ち込んでしまいますよ。
扱いを頼まれたふたりは外出する許可を得ます。
帰りに、願いを叶えてくれる「よざめの花」を探しに
街の地下に行きます。そして花を見つけたソマリに、
人食いきのこが襲いかかりますが、ボウガンで助けて
くれたのは隻眼の狼男。ソマリを探していたと言い
ますが、はたして…
{/netabare}
レベルの高い作画、ファンタジーの世界観、全体に
流れる優しい雰囲気。これ、本当に好きな作品です。
非常に完成度の高い、傑作になり得る可能性がある
いい作品だと思います。
{/netabare}
=====第4話視聴後、追記です。
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助けてくれた狼男・ムスリカは、街の地下を守る
自警団のような仕事をしている人でした。
ソマリとキキーラは、ムスリカと一緒に地下の奥
深くにある、生命力の強い樹の根元に咲くよざめの
花を手に入れます。
戻ってきたソマリを、ゴーレムは叱責します。
良かれと思った行動を叱られたソマリは、傷つき、
そして熱を出してしまいます。
ゴーレムは手持ちの路銀すべてをはたいて、薬を
買ってソマリに飲ませます。ソマリは、旅の妨げに
なってしまって泣きますが、ゴーレムが一言。
「路銀は働けば手に入る。
だが、ソマリの代わりはいない」
よざめの花に願った「おとうさんとずっと一緒に
いたい」というソマリの願いは叶うのでしょうか。
{/netabare}
というお話。
毎話、号泣が止まりませんね。
泣けるアニメが名作とは限りませんが、名作の
条件のひとつに泣けるストーリーというのは、
絶対にあると思います。
それだけでも、この作品が名作になる可能性を
高く秘めていることがわかりますね。
{/netabare}
=====第6話視聴後、追記です。
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ハイトラの病気を治す為にソマリを襲うウゾイ。
でも、優しいウゾイは結局ソマリを殺すことは
できず、逆に川に落ちたソマリを助けます。
その夜、ハイトラはゴーレムに、かつてウゾイの
母親を殺して食べ、そのために病気になったことを
明かしますが、その話を聞いてしまったウゾイは…
{/netabare}
というお話です。
毎回毎回どれだけ泣かせれば気が済むのでしょう。
もう家族でいられないと言うウゾイに、好きなら
それでいいじゃんと言うソマリ。
決死の覚悟でハイトラを助けたウゾイの涙に、
思わずもらい泣きですよ。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
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ローザおばさんと人狩り一味がソマリを捕まえて
食べてしまおうという企てに、ゴーレムは撃退を
試みます。そして我を忘れるほどの怒りから、変形
して火の玉を撃ちまくります。
そしてローザおばさん以下を撃退しますが、
ゴーレムは身体の各部を損傷し、残された時間が
不明となってしまいます。
そんな状態ではソマリを守れない。そして、また
変形したらソマリを傷つけてしまう。
そんな思いから、共に旅を続けるのをやめようと
決意するゴーレム。そこに追いかけてきたソマリが
泣きながらゴーレムへの想いをぶつけます。
「おとうさんには感情はある!」
そして感情が生まれたことを自覚したゴーレムは、
ソマリとともにいることを選ぶのでした。
{/netabare}
という最終話でした。
こんなん号泣しないわけにはいきませんよね。
基本、ソマリの両親を探すために旅を続ける2人と
行く先々で出会う人々(人じゃないけど)との
交流などを描くハートウォーミング物語です。
泣ける理由は、ソマリのゴーレムに対する無償の愛、
そして残り時間が限られたゴーレムが、そして感情
のないゴーレムが、どのように変化していくのか。
そういう儚さを孕んだストーリーに泣かされる
わけですね。
それをふまえた上で、ゴーレム目線でOPの森山
直太朗「ありがとうはこっちの言葉」の歌詞を
噛み締めてみると、また涙が滲みます。
その胸のもやもやは、感情の芽生えなんですね。
原作はまだ続いているようで、続編を睨んだ作り
なのか、この1クールはガチッと割り切って、
無理にエピソードを詰め込むことはせず、しっかり
見せてくれた印象です。
とは言え、1クールではそこまでソマリの成長を
描けるわけもなく、結局、最終話まで泣き虫で
甘えん坊のわがまま娘というのは変わりません。
そこが名作ちょっと足りない良作という感じなん
ですよね。
ただ、間違いなく観て時間の無駄という作品では
ないです。素敵な作品でした。
{/netabare}