GIWEh77880 さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:----
間違いなく今季一番
もともと、BEASTARSは全く見る気がなかったのだが、ふと気になって試聴をし始めた。そしてその凄まじい完成度、クオリティに目を疑った。
擬人化した動物の残酷な青年時代を描いた今作だが、まず第一に作画について触れよう。
この作品はCG作品となっているが、そのクオリティの高さは類を見ない。全く背景と違和感のない質感のキャラクター。おそらくモーションキャプチャーで演者を実際に雇って演じさせてるだろう、完璧まで追求された手足の動き。さらには動物らしい尻尾、耳、目や呼吸も描かれていた。けものフレンズや新世界よりほどしかCGアニメを見ていなかったからこそ、普通の描かれたアニメよりCGアニメの方が映えるという状況に素直に驚かされた。
さらに言えば、OPはフェルトで作られるという凄まじい手間暇がかかったものであり、またEDは3話に一回特殊ED、別曲という、始まりと終わりもしっかり、気分。いれてみれるようになっている。
次はストーリーについて触れるが、ネタバレを避けるためあまり詳細には書かない。だが、おそらく誰が見ても面白い内容だろう。草食動物と肉食動物が共存する社会、草食動物は常に肉食動物に襲われる恐怖を感じ、肉食動物は本能を抑え草食動物の批判を避けなければいけないイライラが満ちている。ディズニーの「ズートピア」まさにユートピアである一方、こっちは「動物共存社会が本当に存在したら」という非常に現実味のある内容であり、その現実の厳しさはディストピアとも言える。
何よりも面白いのはそれぞれの動物の個性であり、ホッキョクグマなら寒い地域にいたため常に暑がり、鳥類は夜間目が効かないためすぐ家に帰るなど、見ているだけで面白いほど、キャラクターたちの個性は豊かだ。またそのキャラクターたちが持ってる悩みも複雑で多様性があり、男女差別、肉食差別、草食差別、血統差別、体格差別など、おそらく視聴をしていると、自分と照らし合わせるようなキャラクターも出てくるのが、なおさら面白い
声優についてはあまり興味がないからなんとも言えないが、俳優の方が一部やってるとは言え、全く違和感がなく、よく演じていると思う。
BEASTARSは手放しで褒められる、是非見てほしい作品の一つだ。