北山アキ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
少年世界の創世記
冒険ファンタジーの良作。
森見登美彦原作だとエンドロールで知った。
知ってたら観なかったと思う。
「有頂天」(アニメだけ)とか「夜は短し歩けよ乙女」(原作だけ)とか面白いと思えないから。
結果として、本当に観て良かったと思える作品。
物語展開は奔放だけど分かりやすくワクワクする。
{netabare}
歯は抜けても、お姉さんとの出会いと別れがあっても、少年の成長みたいなテーマではないだろう。
主人公の少年の人格、世界観はすでにかなり完成されており、その確固たるスタンスから事件にアプローチしてゆく。
あたかも(自分世界の)神として世界の創生と脱構築をするが如くである。
一方で、超然を貫こうとするほどに健気で可愛く見えてくるところに「少年」が生かされている。
難点を挙げれば、主人公とお姉さん以外がステレオタイプなところ。
(神々から見ればモブだからしょうがないか)
{/netabare}
語り口の妙は言われてみれば森見作品なので、森見ファンにも納得の出来だと思う。