シャベール大佐 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
リアリティはないけれど、夢やロマンがあるSFサバイバル作品
少年ジャンプ連載漫画が原作のSFサバイバル作品。全24話。
物語は、ある日突然、空が謎の光に包まれて、地球上の全人類が一斉に石化してしまい、それから約3700年の時を経て石化が解けた主人公・千空が、消えさった科学文明の再建を目指して前進していく、みたいな流れ。適度に笑いのある、親しみやすい作風の中に、壮大なスケールの夢やロマンも描かれていて、なかなか面白かったです。正直なところ、設定にリアリティはありませんし、展開やキャラの能力に都合の良さを感じる部分も多いのですが、なんというか、この作品の持つ、少年漫画としての正しいワクワク感のようなものには好感が持てたので、素直に楽しむことができました。予備知識ゼロで観始めた当初は、脳筋で熱血漢の大樹が主役なのかと勘違いして、この主人公で大丈夫なのだろうかとちょっと不安でしたが、実際の主人公の千空は、しっかり魅力的なキャラで安心しました。その他の登場人物も、作品中盤くらいから千空の周りに個性的なキャラが増えてきて、全体的に良かったです。
作画は普通に問題なし。音楽は後半のED曲が好きでした。声では、スイカの声が耳に残りましたが、演じていた高橋花林って今までどんな役をやってた人だっけとwikiを見たら、ソラとウミのアイダの空町春や音楽少女の沙々芽などが載っていて、言われてみればなるほどな、という感じでした。
最後まで観終わって、科学が題材になっていますが、堅苦しさや小難しい印象はなくて、誰でも普通に楽しめる良い作品だったと思います。ときどき泣けるような「いい話」もあったりして、この物語を考えた人は結構なロマンチストなのかな、とか想像したりもしました。すでに2期の製作も決定しているようで、続きも楽しみです。