waon.n さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
つよいコントラストとうまいコンテキスト
ネタバレ設定なしですが、所々危ないかもしれないのでネタバレ予防ありです。
10話目終了時点でもう私の中で今年の5本に間違いなく入るであろうとの確信があり、なんなら終わり方しだいでナンバー1になりそうな予感まである。(だからなんだ)
原作は1巻だけ読んで他は未読。だってアニメで楽しみたい、漫画はその後ね。
この作品はものすごくコントラストが効いていてわかりやすい。敢えてあげると、肉食獣と草食動物、大型獣と小型獣、大人と子供、{netabare}学校の世界と、外の世界、男と女、そして、敵と味方(理性と本能)物語の世界と現実の世界。
敵が誰で味方が誰なのか、{/netabare}自分はどの目線から観ているのか。それによって物語の感じ方が変わってきそうな予感。
私はやはり主人公に自分を重ねてしまう。
まぁ主人公手って言うのは一番内面を語られるし、重ねやすいよう誰でも少しは感じた事のある事を時には言葉や行動や表情、アニメ的であるなら演出(音楽やカメラワーク、カット割りなど)で表現しているから当然なんだけれど。
最近のアニメにはキャラクターそれぞれに何かしらの内面を求めてしまう傾向にあった私ですが、これは、脇役が脇役なんだよなぁ。それぞれのドラマがちゃんとあるんだけれど、演出の内にちゃんと収まっていて主人公の動きを制限しない。{netabare}言ってしまえば主人公は自分の事しか行っていない。{/netabare}これが物語りの筋をしっかりさせている要因で退屈さなんて微塵も感じない。
前にも触れていますが、心理描写の描かれ方が良い。アニメの良さだなーって。8話がメチャ好きです。正確に言えば7話から8話のコンテキストがうんまいと感じる。未視聴の人は必見です。見逃さないように集中しましょう(おま誰だよ)話しが少し逸れたので、それは置いておいて。
声の当て方が好きだなー。ちょっとWikiったらゴールデンカムイの不死身の杉元さんでした。あー好きだったわって妙に納得。ソリロキーもしくはアサイド中ですよーって画面が親切に教えてくれるんだけれど、この人にかかると声の出し方で表現できちゃってる。演劇出身だとやっぱり何か違うのかな?知らんけど。
タイトルでコントラストって言葉を使ってるし冒頭で対比してるものを書き出したりしてますが、ここがこの物語だったりアニメとしてのドラマの肝だと思っております。
{netabare}アドラーっていう演劇をするんだけれど、この内容がまさに、このドラマで書きたい事をそのままやっちゃってるー!ってドギツサ、生々しさに驚かされる。しかも割りと最初の数話でやっちゃんだから驚きだ。{/netabare}これが映画だったらどうだろうとかちょっと想像しちゃう。ふーんエッチじゃん。
ただ、そこに内包されてるコンテキストの中で蠢いているのが{netabare} 本能って奴で、それを抑えてるのが理性なんだですよね。
んで、この世界観で描写されている大人がまた理性無しの割と本能剥き出しだから笑える。大人と子供を対比させた時どちらに理性があるのか、実際の現実であるこちら側と対比させた時、{/netabare}皆さんはどう感じますでしょうか。
いくつかあるコントラストとコントラストを繋げて生まれるコンテキストの作りがスゴイ!ってなってる。
最後に残念な点というか、作画を☆4にした理由について。
・・・{netabare}もっとエッチで良いんだよ?もっとエッチで良かったんだ!これだけコントラストの分かりやすい作品においてだ♂と♀の描写においてエッチは大事だろう。そこだけ消極的なんだよなぁ。
書いてて気づいちゃったんだけれど、ちゃんと描写してるのに物足りないと感じた私はただの変態だったのかもしれない。{/netabare}
もう俺うさぎをペットとして見れないかもしれない。
あー唐揚げ食べたいな。