ウェスタンガール さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
キュートカップル✖︎☆☆☆
今回、新入生の乃莉となずなを迎え、2年目に突入だ。
そして、2年先輩でひだまり荘の住人であった、みさと、リリのエピが盛り込まれたことも嬉しい。
どちらかと言えば、校長先生と共に宇宙人的な扱いの吉野屋先生も、益子先生の登場で三角関係をからめたロマンスの香りが・・・?
まあ、それよりも保健の桑原先生との関係が見えた事が良かった。
全てに渡ってキュートで屈託がないように見えるキャラクターたち。
そんな中で脚本は、ふとしたときに顔を出す漠然とした不安や焦りを丁寧に拾い上げる。
主にそれを感じ、立ち止まる役割を演じるのは、ゆの、なずな、紗英の3人。
ここで、同学年のパートナーである、宮子、乃莉、ヒロたちが取る距離感が絶妙だ。
間合いをはかり、時に寄り添い、先輩や後輩を交え、重ねてゆく日常が心地良い。
心優しき3組のカップルに癒される、珠玉の12篇である。
記憶を繋ぎ止めるポイントも、シンプルにトマトのみとしたこと、どちらかと言えば、面白さに走りがちであったランダムな時間経過も整合性が取れたものとなり、彼女たちをより身近に感じられるようになったように思える。
そして本編の最終話が感動的であった。
新房シャフトの面目躍如である。
星3つは、少なくとも私が観てきた日常系のなかで最良の作品であり、感動的なEDテーマ、“さくらさくら咲く”とともに、文句なしの☆☆☆☆☆である。
(特別編について)
×365の時からその傾向があったが、今回は特に、夏目愛に溢れる“夏目編”と言っても良い内容であった。
我々は彼女の原点を観ることとなる。
3年間に渡る、不器用な表現で綴られてきた紗英への想いを、いっきに俯瞰したような気がする好編だ。
たくさんの友達を作り、積極的に生徒会や学園行事に参加してゆく中で、一歩踏み出そうとする健気な姿勢が、もどかしくも応援したくなる存在だ。
卒業編へのプロローグとなる最重要エピである。