カミタマン さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
これは,日常
物語は昭和10年ころの広島から始まります。
主人公は,今でいうかなり天然で空想好きな普通の少女。
昭和19年2月に相手の苗字もよく覚えていないうちに,結婚し呉に嫁ぎます。
物語は一貫して何気ない日常を描写していきます。
主人公の天然ぶり,夫婦の愛情,家族とのふれあい,戦時中の物資が少ない中での生活・・・
シーンの変わり目に日付が表示されます。
カウントダウンのように・・・
刻々と昭和20年8月6日に向かって時間は進みます。
{netabare}と思っていたら
昭和20年6月22日(違うかも)こちらの心の準備ができないままに,
主人公は不発弾(?)の爆発に巻き込まれ一緒に歩いていた姪と右腕を失います・・・まさに不意にそれまでの平和とはいえないまでも,当たり前の日常が崩れ去ります。まさに戦時中多くの人はそうやって当たり前の日常を奪われていったのでしょう。
そして,8月6日が訪れ・・・{/netabare}
8月15日を迎え
時間は流れ続けます
これは,昭和初期広島に生まれた女性の青春時代の日常を描いたアニメーションなのでしょう。
そして,この作品のエンドロールには外国人スタッフも名前を連ね,多くの国々でこの作品が公開され評価された今の時代を大切にしなければと改めて感じました。しかし,世界にはまだまだ平和とはかけ離れた日常を送っている地域があることも忘れてはいけないことだと思います。