ちあき さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
釈然としない闇鍋のような作品
続きが気になって、次へ次へと観たくなるという点では、確かに面白いのですが、最終的に、作品全体の印象としては釈然としません。
一話一話はおもしろいのに、それを繋ぎ合わせると、何とも微妙……。それぞれの物語は魅力的なのに、混ぜこぜにするとなんとも言えない……。重層的な素材なのに、出来上がった料理は複雑なお味。作中の描写がこのような揶揄にも結び付いています。
結局、混ぜこぜにすると、好い部分も悪い部分も何もかもが溶け合って、わけのわからない味になる。それを重層的で芳醇な味にするのか、それとも微妙な味となってしまうのかは、クリエイターの腕の見せ所なのでしょうが、私にはなんとも微妙な味に感じてしまいました。
おもろいのに、味は微妙。しかも、作るだけ作って、後は食べる方で、何とかしてください的な……。本当、闇鍋みたいです。
そして、私は闇鍋を受け入れられませんでした。
{netabare}
まさに、承認力を得られなかったけど、裏技で、強引に仕上げた作品です。神様にとって都合よくなってしまっている……。もちろん、それができるのが神様です。でも、卑怯なんですよね。やっぱり。
私が神様でない視聴者だから受け入れるしかないのですが、もし私も神様だったらそんな神業は受け入れられません。
{/netabare}
こうして受け入れられない事を逆手にとっている所も、なんだか巧いようですが、やっぱり釈然としません。
"recreate"は、再創造や改造という意味もありますが、気晴らしや休養の意味もあります。そんな気持ちで作りあげた作品でもあるような気がします。