ミナンダ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
平成の最後に「けいおん!」の再来
今まで見てきた作品の中でも最高に気に入ったものとなりました。
◯演出がとにかく上手い。見返すほどに、新たな発見があります。暗示や対比の使い方、伏線を無理なく張って綺麗に回収しているなど、殆どのカットやセリフに意味があるのに脱帽です。物語の要所で流れるBGMは4曲ほどですが、本当に完璧なタイミングで盛り上げています。そして涙腺を緩めてくれます。
◯作品を通して伝えたいテーマやメッセージがしっかり伝わってきました。冒頭から回想とナレーションで提示される「溜まって淀んだ水が、決壊し溢れ出す」。一歩を踏み出す勇気。本当の青春とは、友情とは。
◯キャラクターの絵はいわゆる"萌え系"ではありません。媚びたような、狙ったようなあざとさは感じません。それでも主役の4人の友情や成長に感動したのは、声優さんの演技の素晴らしさによるものでしょう。特にマリ役の水瀬いのりさんはナレーションの感情の込め方や、コミカルな演技の幅広さに感服しました。とても器用だなぁ、と。
他にも魅力は尽きず、書ききれません。脚本家が同じこともありますが、「けいおん!」の再来だと感じました。メインのキャラクター配置は、唯・澪・律・紬+梓に類似しています。
今後、令和の時代にこれ以上の作品に出会えるのか心配になってしまうほど素晴らしい作品です。