ウェスタンガール さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
1/f ゆらぎ
“規則的な中にも不規則が混在している “ゆらぎ” のことを「1/f ゆらぎ」という”
初めて“ごちうさ”を観た時の印象は、決して芳しいものではなかった。
街並み、うさぎ、カフェ・・・、あまりにも可愛い世界に特化し過ぎているのでは?と。交わされる会話は、ゆっくりと、あくまでも上品すぎる??ギャップ萌え的な“リゼさん”に至っては、一人ボケツッコミで矛を収める始末だ。
それでも不思議な魅力がある。
何処までも調和のとれたように見える世界であるが、心地よいゆらぎがあるのだ。良い意味で、ネジが一本か二本抜けており、何時までもここにいていいんだよ、と言われているような安心感がある。
ささくれた心を癒す“ヒーリングアニメ”とでも言ったら良いだろうか。
(登場人物について)
何はさておき、ココアとチノのおじいさんとの不思議な関係が気になる。
お父さんの隠し子とか?まあ、そんなお話であるはずは無いだろう。
それにしてもチノは孤独な子供だ。姉のモカは影が薄く、存在を忘れてしまう程である。そんな訳で、マヤとメグが出てくるとホッとする。チマメとココアがリアル姉妹のようだ。
脇を固めるリゼと千夜は欠かせない存在であるが、何と言ってもシャロの存在感は別格だ。
リゼを筆頭にやんごとなきお方ばかりが集まる中で、ことあるごとに笑いのネタにされてしまう。それでも卑屈にならず、一生懸命頑張る良い子なのだ。
クリスマスパーティーに涙し、店先でケーキを食べていれば試食と思われ、オーナメント選びでは“馬小屋”ネタを振られる始末である。
悪気が無いにもほどがあるぞ。
ところで、チノがティッピーを頭に乗せたところは、B・W・オールディスの“地球の長い午後”に出てくるアミガサダケのようだ、と言っても誰もわからない?