「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続(TVアニメ動画)」

総合得点
88.0
感想・評価
3089
棚に入れた
15757
ランキング
135
★★★★☆ 4.0 (3089)
物語
4.0
作画
4.0
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.2

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砂粒と嵐 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

青春の供養?

10話くらいまで観た。なんか飽きてきたところでアマゾンプライムの配信が終わっちゃった。

「他人のため」と言いながら、独善的で遠回りすぎる意味不明な行動をとる奴ばっかで、もどかしいにも程がある。

最初こそ気に食わないキャラだったいろはすが、ずっと見せられるうちにちょっと可愛く見えてきちゃうのが不思議だった。でも基本的にこのアニメ可愛い子いないんだよなあ。
折本みたいなやつはリアルな世界でも嫌いだし、作中で好意的にストーリーに組み込もうとする展開にしてくる作者の意図すら嫌だった。

まあ、俺ガイル名物の意識高い系語彙マウントギャグを見れただけで良しとするか。

俺ガイルのラノベについて「最初はボッチが陽キャ相手に無双するラノベだったのに気づいたら共依存とかの話になってた 」みたいな書き込みを前にネットで見たのが忘れられない。
どちらにせよ、作者はきっと、自分の青春の供養のためにこのストーリーを書いたんじゃないかと思う。
折本との再会だってそうだし、「ディスティニーランド」に行くくだりなんかも特にそう。
陰キャと陽キャが敵対したり軽蔑しあったりすることなく、一緒になって行事を進めたり遊びに行っちゃったりなんかする世界線を、作者は今でもいや今だからこそ夢見てるんじゃないかなあ。
後半の「本物」云々の話もそう。
今を賑やかに楽しくやり過ごすためだけにつるむ仲間との関係、薄っぺらい絆、友達ごっこ、それをさも永遠のものと信じ込むふりをするあいつらと、それを「俺はあいつらとは違うんだ」って横目に睨んでる自分。あいつらの言う「絆」とは違う、「本物の」関係を築きたい。
そんな感情、私にだって身に覚えがあるけど、それが見え透いてしまうのはちょっと痛々しい。でもそんな痛々しさも含めて青春だし。
ラノベが完結しない今も、作者は「本物」の答えを、この話の落とし所を、探しているんだろうな。

追記。
大体全部見た。あんなクリスマスイベントを一生懸命成功させようと頑張る高校生、大人から見たら好印象でしかないだろうな、いい子たちだなーと思った。
それに比べて陽乃の大人気なさ!あの大人になりきれない大人は、若さゆえその青さを隠そうともしない高校生たちの汚さが、羨ましくてしょうがないんだろう、ちょっかい出して意地悪言っていちばん醜かった。

それから葉山の扱いには少しモヤった。葉山のようなキャラと比企谷のようなキャラが対等でそれゆえ嫌悪しあってうまく行かないこと、それ自体はいいのだけど、進路のくだりで葉山自身に「君に劣っていると感じる。そのことが堪らなく嫌だ。」などと語らせるのは陰キャ側のナルシズムに見えてちょっと気持ち悪い。実は強いアイツに認められてる俺、の幻想がそのまま見え透いてる感じでリアリティがない。現実はもっとドロドロしているし、葛藤の仕方とかその結果どんな行動に出るのかということすら共通していなくて、あんな風に言葉で伝え合えたりはしない。
朝井リョウさんの「桐島部活やめるってよ」で野球部かなんかの「強い」男子が同じクラスの映画部の冴えない男子が本当に自分の好きなことに打ち込んで生き生きしている様子を見て圧倒され、どうしようもない劣等感を感じて苛立つシーンがあった。どうせならあれぐらい生臭い感情が見たい。そのためには葉山視点から語らなければならないだろうし、この作品を見るようなラノベ文化のオタクたちにはそんな描写必要ないのだろうな。

それからこの主人公、江口拓也だったんですね。この手のキャラは大体誰が演じても同じような雰囲気にはなるものの、比企谷はあのボソッとツッコミを入れるときの低音で抑揚のないカクカクした独特の発語が際立っていてよかった。

投稿 : 2020/12/02
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サンキュー:

7

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