二足歩行したくない さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
ジャイアントパンダさんがかわいかったよ
たつき不在のけものフレンズ。
ネット上を流布する噂、流言飛語を忘れて、ひとつのアニメ作品として視聴したとしても、単純に作品として面白味を感じられなかったです。
元々、低予算、無名のメンバー、宣伝無しで積み上げた"けものフレンズ"の独特の個性、隠し味のようなものが全て取り上げられ、出汁が入ってない味噌汁のような作品となってしまったと感じました。
※ 以降、"けものフレンズ2"のネタバレは無いつもりですが、"けものフレンズ"のネタバレはありますのでご注意ください。
ストーリー展開は前回、"けものフレンズ"同様、記憶を失った"ヒト"が、ジャパリパークを旅して回る、ロードムービーの形式となっています。
一期と主人公は異なり、空腹で鳴った腹の音から「キュルル」と名付けられたヒトが主人公。
前作ラストで、「かばんちゃん」はサンドスターの影響でヒトの残留から生まれたことが暗示されたことを受け、本作の「キュルル」は明示的にサンドスターの影響から誕生した経緯が描かれており、ヒトである事も割と序盤で判明します。
彼(彼女?)キュルルが、前作でも登場したサーバルキャットの「サーバル」、新キャラの「カラカル」と一緒に、スケッチブックに描かれた"お家"を探して旅する展開となります。
端的にいうと"闇の無いけものフレンズ"という感じで、単に、キュルルとお供の2人のフレンズが、各地でフレンズ同士のいざこざや問題を解決して回る展開となります。
このフレンズ同士のいざこざが、もうガチいざこざで、ストーリーによっては前作ではありえないギスギスした雰囲気があります。
罵りあい、競い合いが公然と行われており、キュルル自身も熱くなってすぐキレます。
何ならいっそ殺し合いを始めてくれたら名作に化けたような気もしますが、そこまではせず、悶々とした雰囲気で終わることもあります。
キュルルとカラカルはすぐ熱くなるわ、サーバルは頭がアレだわで収集がつかず、ドッタンバッタン大騒ぎです。
また、サーバルは前作のサーバルと同一人物らしいのですが、なぜか記憶を失っているんですね。
なのに何故かアライさんやフェネック、PPPのメンバーなど、前作でも登場したキャラクターはそこには触れず、含むような雰囲気を見せますが初対面のように振る舞います。
一番謎なのはアリツカゲラで、一期でも登場したはずなのにサーバルに何一つ触れる事無く、容姿は一緒なのですが、視聴時には頭の中でこれは別個体だと無理に納得させる必要がありました。
そして、このサーバルが過去を忘れているという事実について、何も説明が無いです。
サーバルの記憶についてもですが、キュルルのお家、後半で判明するセルリウムの問題など、作中の物語は何一つ集結させることなく、ジャパリパークの各地を引っ掻き回してそのまま終わります。
物語の作りとしては仮面ライダーディケイドが近いです。
行ったチホーでいざこざがあり、通りすがりのキュルルが解決して次のチホーで向かう。
通過した後に残ったのは混沌「おのれキュルル!」
そして旅は続いて行くわけですね。
ただ、1つ良かった点として、ジャイアントパンダさんが可愛かった。
ジャイアントパンダさん連れて旅がしたい。