Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
繰り返される獅子王機関の闇に翻弄され…自ら望んで道を外れた一人の青年の物語
タイトルには「獅子王機関の闇」と記載しましたが、額面通りに受け取って良いかは正直微妙かもしれません。
物事の起点と終点だけを見れば、「闇」というのは一つの答えで間違いないと思います。
ですが、今回古城や雪菜の身の回りで起こっている出来事を踏まえると、答えは一つじゃない気がしています。
何故なら、闇落ちするまで誰も気付かなかった訳じゃない…
立ち止まるタイミングだって、きっと引き返す時間だってゼロじゃなかったんだと思います。
そのきっかけを見失ったのか…若しくは放棄したのか…真相が闇の中であることだけはハッキリしています。
ですが、これは当人目線での物語でしかありません。
もう1つ、獅子王機関の武神具に対しても相応の手間が惜しみなく費やされていました。
そして、この武神具は「開発」するものであることが今回明らかになります。
本作品において、絃神冥駕という人物に触れない訳にはいきません。
彼は武神具の開発者でしたが、実験中事故に巻き込まれてしまったんだそうです。
彼を知る者は深い悲しみに暮れ…というところまでは普通だったんですが、彼が普通という路線から逸脱してしまったのは、彼が「絃神」の性を受け継ぐ者だったから…
「絃神」の性が背負う業とは何なのか…
これも物語の進展に伴って明らかになるのですが、自分の様態がどうであれ、冥駕にはきっと「良かったこと」だったんだろうと思います。
何故なら、条件付きだったとはいえ天職である「武神具の開発」に再び従事することができたのですから…
そしてその付与された条件あって彼にとっては決してマイナスではなく、きっと様々な意味でプラスだったんだと思います。
だからこそ、彼は自らの意志で道を外す決心をしたのですけれど…
その結果、悲劇しか生まれなかったことが悔やまれてなりません。
最初に規定路線から外れたのは強制的で、彼の意志などどこにも無かった…
もう一度意志を持てたこと自体が奇跡…
どうして人間って物事に固執し…執着するのでしょう。
その事自体は決して悪いことではありません。
現状を打破し、人間を成長させる起爆剤であることは間違いありませんから…
それなら、どうして引き際が決まっていないのでしょう。
ある一線を越えたら強制退場…もし、そんな世界だったら悲しみの連鎖は起こらないというのに…
でも、無理・無茶を重ねて積み重ねてきた代償に対する解決方法は諦める事、そして強制的に退場する事だけじゃありませんでした。
しかし、霊的パスの繋ぎ方にも様々なやり方と効果があるんですね^^
獅子王機関や“剣巫”について、更に深掘りした物語だったのではないでしょうか。
しかし、改めて思いましたが雪菜の「監視役」に対する執念は半端ありませんね。
あんな可愛い子と四六時中一緒に居れるなら、監視対象になるのも悪くないのかもしれません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
Vol.3で「黄金の日々篇」は終幕し、Vol.4からは新章が始まることとなります。
一旦物語に区切りが付くとは言え、Vol.4の発売まで約2ヶ月…
仕方無いことだとは理解しているつもりですが、やっぱり2ヶ月の期間って長いですよね。
もう少し、発売或いはレンタル開始のピッチを短くしたり…或いは、例えばBOX形式にして5巻纏めたりすると、どんな問題が生じるんでしょう。
少なくても「一気見」できる特典は魅力的だと思うんですけどね…
Vol.3もしっかり堪能させて頂きました。
やっぱりストブラシリーズは最高ですねっ!
引き続きVol.4を視聴したいと思います。