tomledoru さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
予定通りのオチで満足できた作品でした。
「僕は友達が少ない」
も古い作品の部類になりました。
7話辺りで,携帯の赤外線通信でバタバタして
いるシーンが懐かしく思います。
羽瀬川小鷹のように,新しい環境に
慣れず,「すでに出来上がっている」友人関係に
飛び込んでいくのは,勇気がいります。
進学や転校,就職に,転職と人生には転機が
たくさんあって,その都度新しい人間関係を
構築しなければなりません。(そして,過去の
人間関係は薄くなっていきます。)
外向的な人なら,上記のようなことは
起こらないかもしれませんが,私は,
凡人なのでそういう人生を歩んできました。
一人ぼっちでも,やっている環境なら
いいのですが,なかなかそういうわけにはいきません。
大人なら「飲んで」親睦を深めるという方法もありますが
私は,就職したての頃に,パワハラとアルハラに遭い
仕事をやめようかと散々迷いました。
高校生・中学生では,勉強とクラブ活動と友人関係で
つまづくと,「引きこもり」になってしまう
ことも,少なからずあるようです。
三日月夜空は,友人作りのために,「隣人部」
を作って行動に移せるだけいいと思います。
しかし,柏崎星奈が現れて,「友達」といえども
「誰でもいい」というわけではないことが
話題の中心になっていきます。
そのあと,楠幸村,志熊理科など
隣人部も人数が増えていって,
どこが「友達が少ない」んだと思って
見ていました。
でも,友達は数だけで決まるものじゃなくて
「質」も大事だなあと,
年齢を重ねるごとに,思うようにもなりました。
このアニメの後に,携帯ゲーム機に,プール,カラオケと
ラブコメにありがちな,定石を踏んだというのか,
よく似た感じのアニメが増えたような気がします。
小鷹と夜空の少年期の出会いは,夜空は早々に
気づいていたとも考えられます。
そういう,お互いの正体の開示というオチが
見え見えで,そういう結末を楽しみにしてみるという動機
がいちばん楽しみでしたので,
(予定調和というのでしょうか)
予定通りのオチで満足できた作品でした。
もっと評価されてもいいと思う作品だ
と思うだけの構成や雰囲気があると思うのです。
私が,舞台背景の地元に近いところに住んでいるので,
聖地巡礼しなくても「ああこれは,ココのことだ」
というように,楽しく観させてもらいました。
追記
エロチック要素ありありの作品で,
それはそれでよいとして…
幸村くんって,トランスジェンダーなんですよね。
作者が,笑いを取ろうとして取り上げたわけでもなく,
さらっと流しているところは好感がもてました。
自分が男か女かわからない人が
真剣に悩んでいることをcoming out
する昨今は,笑いで突っ込み過ぎない方が
いい設定ですね。