ハル さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
淡く色づいていくピタゴラスイッチ
通しで観て思ったのが、作品全体の無機質感
登場人物は感情の起伏が浅く、淡白な印象を多く受ける。
とはいえ、誠実さや真面目さがしっかり伝わってくるので嫌悪感はないが、感情移入しやすい人は少ないのではないだろうか?
ただ、そういった人物が多いからこそ、感情を表に出しがちなキャラに感情移入しやすい、という側面もあるのかもしれない。
とりあえず、主人公:浅井ケイが利口過ぎる。
とてもじゃないが学生とは思えない、その理由としては彼の能力によるものなのだろうが、だとしてもだ(笑)
その頭脳や発想で仕込む計画は、見せ方もあるのだろうが、単純にすごいと思えた。
理由としてはおそらく、「色々と考察などせず、作品に任せて観ていよう」と思える安心感があったから。そのくらいにはテンポが良かった。
この辺の"安心して観れる感覚"は「氷菓」と似ている気がした。
ヒロイン、その他のキャラも、無機質ながら観ているとそこそこに愛着は沸いてくる。
特にメインキャラである春埼美空、相麻菫の二人はどちらもとても善人だし、可愛い性格をしていると思う。
ストーリーは、前半が少々退屈だったが、ある出来事から徐々に目が離せなくなっていく。
後半は伏線の回収が目立ち、ここまで見てきた甲斐があったと思わせるほど、見事な収束ぶりを披露していた。
伏線回収が好きな私としては、胸躍る展開だ。普通に見ていて小気味良い。
少々残念だったのが、大してエピローグがない事。
「彼方のアストラ」の様に、その後をビシバシ教えてくれるエピローグとはならなかった…
それが、続編への示唆と考えると、まぁ頷けなくもないが…