ダレイオス さんの感想・評価
2.6
物語 : 2.0
作画 : 1.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
ストーリーを盛り上げるのに必要な力量が制作者になかったのが痛かった。
高校生の主人公とヒロインがある日、突然異世界に飛ばされるという
異世界もの。
1話の時点では飛ばされた場所で主人公とヒロインの魔力量がどうとか
言っているだけで
内容はそれ程、無いですね。
作画とかもバトルがあるのだけど1話からクオリティーが低く。
重さがなくて軽くて
エフェクトも安い感じがするGCなんで
面白さを感じさせるバトルではありませんでした。
2話で主人公とヒロインが魔力量が凄いということが判明するのだけど
力を発揮する仕方を知らないということで
ある人に弟子入りするというのだけど
特に面白くはないですね。
理由は魔力量が凄いのは測定機みたいなので判明するのだけど
ただ文章的に凄いと判明するだけなので
その凄さの描写がしっかり出来ていないので面白くはないです。
異世界の宮廷の凄い魔術師をはるかにしのぐ魔力量で
一国を滅ぼす力があると言われても
言葉だけではピントきません。
主人公とヒロインが弟子入りして修行するのだけど
そのシーンも作画が紙芝居なので
面白くはないですね。
修行自体もすぐに上手くいって褒められるだけなので
ストーリーに山があるわけでもなくて
上手く力を発揮出来るようになった説得力はありませんでした。
修行のバトルシーンがなぜか途中でカットされて
ダイジェストだったりするので
その点も不満かな、そのせいで盛り上がらない。
その後は冒険者ギルドに入って
クエストみたいなのをこなしているのだけど
これについてはミステリーものみたいに
謎が積み重なって
徐々に色々判明していくストーリー展開で
一応積み重ねは感じたので、ストーリー展開は多少は気になりました。
ただバトルシーンが相変わらず
スローモーションで戦闘シーンに重さがなく
作画の枚数も、これは・・・と思えるほど少なくて
紙で出来たかのようなペラペラなクオリティーなので
バトルシーンは駄目でした。
主人公の強さにしても、圧勝したり苦戦したりアバウトなのがね。
そのいい加減さが面白くないです。
さらに展開も変
例えば敵の描写がエレメントで実体がない敵だから主人公の攻撃が当たらず
苦戦したりするのだけど
幽霊みたいだから主人公の物理攻撃が効かないのはわかるが
敵は物理攻撃が可能て・・・敵の方がズルいので
何か敵の方が強い気がするし主人公がボコボコにされて
敵が圧勝してるのに敵が主人公の力を狙って
敵側に引き入れようとしたり、展開も変だな・・・と思いました。
そして主人公がボコボコにされて、謎の精霊の力で覚醒するのだけど
これもありきたりで面白くはありませんでした。
しかも覚醒で勝利なのでエレメントで実体がない敵に勝てたという
説得力もないので爽快感もありませんでした。
エレメントで実体がない敵を工夫して倒すという描写が出来ていなかったのは残念
敵のアサシンの女の子が主人公側に寝返ったりするのだけど
その理由が任務に失敗した敵の女の子が
敵の仲間内で処分されるからだというけど
だからといって仲間にする必要性はないと思うし
この敵の女の子の描写がろくに出来ていなかったので
誰だかわからない人がいつの間にか仲間になってたぐらいでしかないので
何の深みもないストーリーでした。
他にも仲間になった敵の女の子がいましたが
一瞬で主人公側に寝返ってるのでギャグでしかないかなと思いました。
浅いストーリー、キャラの心理面の変化も無茶苦茶で
キャラ同士の関係性も浅いものでしたね。
キャラの見た目が可愛いぐらいでしかないです。
さらに他の主人公側のキャラにしても強いはずだけど、いきなり弱くなったりしたり
展開によってその実力がいい加減だったりするので
内容がテキトーだなと思いました。
そして後半のストーリー展開は
主人公がこの世界に召喚された理由が判明するのだけど
その理由が王家の身内同士の権力争いで
内紛になりそうだから、それを何とかするために
王家の人が主人公を召喚したとなっていたけど
それって、強大な力を持つ人が
その力によって抵抗勢力に言うことを聞かせる
てことですよね?
まあ現実世界では普通にありえる話ですが
主人公側がその手を使うのはどうなのかな?と思ったら
主人公自身もそう思ってたみたいで
主人公はそれを望んでいない描写は出来ていたので
その点は救いかなと思いましたし
主人公を呼んだ側にも色々な思惑や裏がある話だったりするので
そういった陰謀じみた展開は
そこまでは悪くはない気はしました。
その中で主人公が色々悩んで考える展開も気持ちは伝わったし
苦悩や葛藤も描けていた。
その考えも倫理観が無茶苦茶になっている内容ではなので
主人公の考えもある程度は説得力がありました。
まあ演出や作画は悪いのでその点は変わりませんが・・・
終わり方は序章が終わって
これからが本当の戦いな感じで終わっていたので
1クールだとこれが限界かな・・・と思ました。
しかしながら
最後まで見るとそこまで狂った作品ではなかった印象でした。
声優さんについては演出や作画が低クオリティーにしては
演技力だけはしっかりしていましたね。
演出や作画はまずいのに後半の主人公の苦悩や葛藤は
気持ちのこもった演技が出来ていて中々でした。
まとめると序盤はダイジェストに加えて
低クオリティーな作画、演出で面白くはなくて
強さの表現の描写や修行の描写も酷くて
出来は悪かったな・・・
冒険者ギルドに入ってから謎が積み重なるようになり
ストーリー自体は多少は気になりました。
ただ主人公をボコボコにするぐらい強い敵が
主人公を仲間にしようとしていたのには納得がいかず
その後も誰だかわからないぐらい描写の薄いキャラが
仲間になったりでストーリーは低空飛行でした。
後半になって、ようやく色々な謎や思惑が描かれ
その中で苦悩する主人公も悪くなく
作画や演出は悪いが
終わってみるとストーリーそのものはそこまでは悪くはなかった印象
結局は低クオリティーな作画、演出、強さの表現、ダイジェスト
仲間になるキャラの描写の甘さなど
ストーリーを盛り上げるのに必要な力量が制作者になかったのが痛かった。
凄い力の持ち主の主人公が修行や困難で成長する
ストーリーがしたかったのはわかるんですけどね。