よこよこ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
そそるアニメだぜ、これは。
Dr.STONEはジャンプで初めて、2作同時連載を成し遂げた作品だ。それがこのアニメの面白さを物語っているんではないだろうか。
17話の感想だけ。1話の間で3回も泣いたのはどの作品をとってもこの話だけ。何回見ても泣ける。それに付け加えて、前話の16話と併せて、今まで疑問に思ってた部分の大半を補完した。まさに神回だと思う。
舞台は日本なのに、なぜコハク達は日本人離れした容姿なのか。そしてなぜ言葉が通じるのか。17話を見て納得がいった。
ストーリー面はまぁ、ジャンプ発ってところで都合がよすぎるのはあるが。それを加味しても今まで見てきた作品の中でもトップクラスの面白さがある。
こういうのを専攻してる人ならより面白いのかな?
17話の感想に戻る。
白夜の『肺炎なんかに……』って部分、私たちからしたら肺炎なんてもう死ぬ病気じゃない。っていう認識だが、科学を取り除かれた世界では死に至る病。
ただの風邪だって命とりになるだろう。その絶望を森久保さん、藤原さんがよりリアルに表現してくれる。そしてラーメンの下り、ここが1回目の涙。
宇宙組は子孫を残して亡くなった。白夜以外の墓は綺麗に文字まで彫ってあるが、大人最後の生き残りの白夜の墓は少し不格好で名前も彫られてない。そこがまたリアル。まだ幼い子孫たちが先人の真似をして一生懸命作ったと思うと……ここで2回目の涙。
そして3度目の涙は千空が白夜の墓の前で『懐かしい、ああ、懐かしいなぁ』と涙する場面。血は繋がってないが確かな親子である白夜と千空、ルリから100物語最後の話を聞かされると同時に、父親の死を突きつけられる。
話を聞けば聞くほど、父親の死が鮮明なものになるのだ。その父親が千空を信じて、力になれるよう色んなものを残した。そして白夜が死んでしまった時に千空は何をしていた、何を思っていた?
それは『ただ秒数を数えるだけ』
あまりに悲しすぎる。自分がひたすら終わりの見えない暗闇で秒数をカウントしてる間に白夜は亡くなった。その時に千空は『懐かしい』と言ったが、石化が解けるまで、何千年と秒数を数えているのにその初めの数年のことなんてを覚えているわけがない。
懐かしいと言ったのは嘘なんだなと、自分を取り繕うための嘘。しかし言葉ではそう言ったが、内心は父親が死んだ瞬間の記憶さえない。千空はそんな自分の不甲斐なさをどれほど呪ったのだろうか、それ故に流した涙だと私は思う。
コミック版ではどんな表現をしてるかわからないが、科学面では少年たちの好奇心を駆り立て、シリアス面では大人の視点で感動できる。
こんな素晴らしいアニメがあったんだなと。
世は鬼滅ブームで、なかなかスポットライトが当たらないが間違いなく神アニメだと思う。
ここから最終話を見ての感想
完璧と言わざるを得ない。
千空の誕生日を祝う流れでの明らかとなるゲンが司ではなく千空サイドに付いた理由がわかり、他アニメではうやむやにしてる部分をカバーしてきた。
最終話でも予想の上を行く。ここでも白夜たち先代組の話が絡んできて、結果的に白夜と千空の何千年と空いた時間をレコードでつなげた。これはもう16話からの動きが完璧すぎる。
どうしようもなく面白かった。個人的にシュタゲ、ギアスに次いで3番目に面白いアニメに決定しました。
二期も確定したので楽しみで仕方がありません。