mkt03 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
恋愛映画ではなく人間成長物語
【良かった点】
・声優陣がハマっていた
俳優中心の声優ながらいずれのキャラクターも良い演技だった
特にしんの役の吉沢亮は高校時代のしんのと現代のしんの両者の
演じ分けが素晴らしかった
・作画のクオリティが高かった
キャラクターを中心に見やすく綺麗な作画だった
【悪かった点】
・EDのぶつ切り感
ここで終わるのかというのが正直な感想
音楽が1つのテーマなのだから
最後はライブ演奏で締めたら良かったのでは
エンドロールのアルバム演出にぶん投げた感が強い
・終盤の空飛ぶ演出の唐突さ
過去のしんのが現代に現れているという
非現実的要素はあったとはいえやはり驚いた
演出的に派手ではあるが
夢の中であるとかもう少し説得力が欲しかった
そこで主題歌が流れる演出は良かった
・主役設定のちぐはぐ感
今作の話はあおい視点で進んでいくが
あかねの方が良かったのではと思う
あかね視点にして過去のしんのに出会うのもあかねにすれば
構図として非常にシンプルで分かりやすい
姉妹による男の取り合いという単純な恋愛ドラマではなかったし
人間の成長物語を描くならもっと適切な設定があったのでは
・高校卒業以降のしんのに関する描写不足
あのしんのがなぜあんなにやさぐれてしまったのか
単に売れなかったとかだけでは弱いと感じた
そこはもう少し音楽業界に揉まれて落ちていく描写が欲しかった
あるいは新渡戸によってバックバンドを無理やりやらされているとか
各キャラクターがしっかりとキャラ背景を描いてあっただけに
現代しんのが一人だけ悪者になってる感じがした
総評
決して悪くはなかったが
こうすればいいのではと思う点が多かった
観終わって1番感じたのは描きたいテーマと
作品設定があまり噛み合っていないということ
声優陣が素晴らしい演技だっただけに惜しい作品だった