KomcHi さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
愛されてるって素敵な事
見終えました。
戦争の道具として扱われていた彼女は、
少佐との出会いが大きな分岐点となります。
ヴァイオレットという名前をもらい、
言葉や文字を学び、会話が出来るまでに成長します。
戦場の死に際に
少佐はヴァイオレットに言葉を残します。
『心から愛してる。』
その後、
戦争も終わりヴァイオレットは郵便社にて、
手紙の代筆の仕事に就きます。
愛してるという意味を探す為に。
軍隊しか知らない彼女は、
少佐はなぜその言葉を託したのか、
それを必死に探していきます。
喜怒哀楽といってしまうと無機質ですが、
彼女が懸命に何かを感じ取っていく、
それだけでも私は泣きそうになりました。
作品中には感動するシーンが多々ありました。
7話では、
父親は妻をなくし、
それでも必死に娘を育て生きて行こうと。
なのに娘も失ってしまって。
そんな父親は、
ヴァイオレットが娘の日傘をさしている姿が、
死んだ娘の面影とかさなって、
『あと何千回も‥‥お父さんって呼ばれたかった。』
そうつぶやいて。
もう娘を想う父親の泣き顔のシーンは、
涙腺崩壊してました。
10話では、
病気で長く生きられないであろう母親は、
ヴァイオレットに手紙の代筆をお願いします。
その母親には小さな娘がいて、
娘を残して死んでしまいました。
そんな娘(アン)に手紙が届きます。
『アン、8歳のお誕生日おめでとう。
悲しい事も沢山あるかもしれないね。
寂しく泣いてしまう事もあるかもしれないけど、
忘れないで、
お母さんはいつもアンのこと愛しているわ。』
『アン、10歳のお誕生日おめでとう。
アン、背も伸びて随分大きくなったのでしょう。
なぞなぞと虫取りは卒業したかしら?』
『アン、18歳のお誕生日おめでとう。
もう立派なレディね。好きな人出来たかしら?
恋の相談にはのれないけど、
あなたが選ぶなら、きっと素敵な人よ。』
『‥‥アン、お誕生日おめでとう。
大人になっても弱音を吐いてもいいのよ?
アン、ずっと、ずっと、見守ってるわ。』
アン‥‥‥。
もう涙が止まりませんでした。
直接想いを伝えたかったでしょう。
そばで見守っていたかったでしょう。
7話も10話も、
愛してるんだよって気持ちが痛いほど伝わってきました。
ヴァイオレットも、
少しだけれど愛してるっていう意味がわかった気がします、
と言ってます。
素敵なストーリーだらけでした。