tomledoru さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:----
本当にやり直せたら
やむなく自殺せざるを得ない人もいます。
もっと生きたいのに,
明日までの命を保証されない人もいます。
現実に,体でお金を稼いでいる娘(大人)もいます。
「好きでしているんじゃない」という人にも
会ったこともあります。
それとは真反対のお金目当ての娘もいるでしょう。
しかし,大多数の凡人はやはり「個性ある」凡人です。
主人公(僕=小林真)とヒロイン?桑原ひろかの会話が
この作品を象徴しています。わかりやすいですね。
小林真「人にはいろいろな個性があっていい。
人には,いろいろな生き方があっていい。」
桑原ひろか「綺麗なものが好きなのに,
壊したくなる,私は変なの」
小林真「みんな変で普通なんだ」
小林真『人間は一色じゃなくいろいろな色を
持っているんだ。綺麗な色も,汚い色も。』
桑原ひろか「3日に一度はしたくなるけど,
1週間に一度は尼寺に入りたくなるの。
おいしいものを食べて長生きしたいけど
1日おきに死にたくなるの。」
そうか自分の色が何色かもわからないうちに
死んでしまったということでやり直しの修業を
しているんだということが明らかになってきました。
悟りを啓くということは,そういうことなのでしょう。
(聖人の話・尊敬の対象になる人は
必ず心の中の闇を克服しています。)
それに気づくきっかけを与えられ,
それに気づいた「ぼく」は元の自分に
蘇える機会を得ました。
生と死ほど不思議なものはないです。
カラフルには,それぞれの人が選択する生き方の多様さと,
できることなら自殺は選択肢に入れないでほしいという
メッセージを端的に表している作品だと思います。
中学生主体で描かれてはいますが,それ以上の
大人向きの作品かもしれません。