ウェスタンガール さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
予定調和
(第1話を観終わって)
やゃ!バアさん、孫を3発も殴ったぞ!
待て待て、予定調和のPAワークスに限って、対称性の破れは無いはずだ。
しかし、料亭、旅館ほどブラックな業界は無いと聞くぞ。
まあそれでも、面白そうなキャラ達だ。
(日記的なもの)
今日、ローカルニュース(R1.10.31)で京都文化博物館で催されている“京都ヒストリカ国際映画祭”が紹介されていた。そこでの記念対談に、PAワークスの堀川社長が出ておられた。特別参加で京アニの3作品が上映された中での招待講演であったようだ。
詳細は省くが、地方からアニメ作品を発信する意義を京アニへのリスペクトとシンパシーを持って熱く語られていた。
さあ、ゆっくり楽しんで行きましょうか。
(日記的なもの、其の2)
モデルになった旅館は、かつて東洋一とも言われた、金沢の湯涌温泉『白雲楼ホテル』。家内の実家がここの出入り業者で、毎年、つきあいで利用させられていたそうだ。
文化財級の建物であったが今はない。彼女が子供の頃の記憶をたどるに、アニメの中にその面影が偲ばれるとのこと。
詳細はウィキに譲るが、白雲楼ホテルが辿った末路は悲劇的だ。
同じフランク・ロイド・ライトの手になる豊郷小学校(けいおん)と比べてしまう。
一度壊されたものは戻ってこない。
悲しいことだ。
(観終わって)
岸田メルが描くキャラクターはどれも魅力的で、隅々まで描き込まれた背景の中で活き活きと動き回る。
緒花を筆頭に、ある意味身勝手で、クセの強い登場人物たち。
それぞれが、仕事を通して自分自身と向き合い、目標を定めてゆく。
目の前の仕事に立ち向かう姿勢は愚直そのものだ。
それなのに、何かしら怖ろしいものを感じてしまう。
彼等のひたむきさは、老舗旅館に棲みつく女将の亡霊に取り憑かれたが如くである。
とても面白く良い話で、最後まで楽しむことが出来たのであるが、喜翠荘と現実の白雲楼が重なり、まるで幻影を見ているような気がしてしまうのであろうか。
まるでスティーブン・キングのシャイニングのように・・・。
まあそれでも、緒花とエクソシストの母親の活躍で呪いは解け、ハッピー・エンドを迎えるのではあるが・・・。