鰺鱒 さんの感想・評価
3.6
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
なんか凄い。なにかが凄い。
[2019/11/02 v1 なんか凄い。なにかが凄い。]
[2020/03/24 v1.1 追記]
良くみるreactorさんが、突然本作のリアクションを始めたので試しに観賞。リアクション動画を追い越して一気に観てしまった。
多くの方にみてもらいたいけど、お薦めする理由を言葉に落とせない、そんな感じです。凄かったから?そうね、僕の語彙では「凄かった」が一番近いと思う。
熱量もある、ノリもある、勢い抜群。バトルシーンはチリチリするかっこよさもある。闘いの展開が音楽と見事にマッチしていて、良くできたMVを観ているような、演出の効いたライブ会場にいるかのような気分にさせてくれます。言っていることやっていること滅茶苦茶なんだけど、なんか凄い。僕にとっては、そんな凄さにうたれて鳥肌たてて楽しむ作品です。
人を炭化させ、死に至らしめる「ノイズ」。太古より存在は確認されていたものの、急激に増加したノイズに対抗できるのは、装者の歌に反応して鎧となる聖遺物・シンフォギアを身に纏う女の子達。様々な感情、イデオロギー渦巻く戦いの物語。という感じでしょうか。
キャラデザイン、僕はそれほど好きではありません。それなりに前の作品ですので、時の流れの問題もありますね。
バトルシーンはしっかり作られていたと思いますが、それ以外の作画は中の中に届くかどうかという印象です。デッサン狂いも散見されましたし、動画にする段階でのリソース不足もかなりみられました。台詞がない間も口パク(ループ)など、終盤の厳しさが窺われます。
全体的な人物造形は可は少なく不可があるって感じ。良く言えば分かりやすい、悪く言えば紋切り型です。最悪なことに、主人公である響は物語の登場人物として僕が最も嫌いなタイプでした。声高に理想を叫び、猪突猛進、そのくせウジウジ気質という三拍子。バトル以外の彼女は正直ウザかったです。
全体としての物語はとてもシンプル、言ってしまえばcheapでした。そのくせ時系列を変にいじるものだから妙にわかりづらい。{netabare}冒頭の墓参りシーン、必要だったのか?やっては見たが収集つかなくなって適当にお茶を濁していない?{/netabare}。世界観や設定は「穴だらけ」、もう笑いが出るほど穴だらけ。
個別に挙げていくとまるでいいところがないように思えてきます。でもいいんです、バトル=ライブにこそこの作品の価値がある。おじさん含め、かっこよければいいんです。
よくぞ最後まで惹き付けてくれたものだとおもいます。子供の頃から、ミュージカルとか突然歌い出す系のやつダメなんです。正視できない、笑っちゃう。マイケル・ジャクソンのMVレベルでもダメ。僕ら世代だと、歌い闘うものとしてはマクロスという金字塔があるのですが、子供ながらにこれもダメでした(上とは違う理由かもしれないけど)。本作は「歌いながら闘う」のはその通りなのですが、歌っているだけでなく、歌をフォアグラウンドからバックグラウンドに遷移させ、そこにセリフをかぶせることも多かったのが僕には救いだったかもしれません。
歌いながら闘わなければならない理由が他の作品よりは腑に落ちたこともよかった点だと思います。{netabare} 聖遺物は特定の波に反応して能力を発揮する、という設定。このおかげで歌わなければならないことも、女の子ばかりなことも多少は納得できたかな・・・いや、スピーカでも何でもいいじゃん、ね(笑)。大気圏外で歌うって、どういうことなのかな~。。。なんて、野暮をいっちゃダメなんだよね(笑){/netabare} 。だからこそ、特徴的な声の悠木さんの配役をはじめ、主要キャラのキャスティングはぴったりだとおもいます。
12話の展開は、本当にサブイボでた。
・・・・10話、{netabare}クリスの「ぶっぱなぁせ~」には涙出た{/netabare}。
(追)つべで面白いのを見つけたので紹介。海外のファン(?)の手によるもので全編英語なのだが、かなり良くできた、かつ、面白いパロディー作品(舞台は1期の中にとどまっていますが、ネタとしては3期くらいまで含まれてしまっているため、見視聴の場合は若干のネタバレ、もしくは、元ネタ迷子になる可能性があります)。
https://www.youtube.com/watch?v=ByMraFwg3NY