fuushin さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
畳上の薫風。
競技かるたの魅力が、さらにパワーアップして、てんこ盛りな2期です。
思わず彼らの真剣な目力に引き込まれ、自然と、取り手姿勢で観てました。
千早たち瑞沢高校競技かるた部は、創部活動を皮切りにして、破竹のごとき一年をすごしてきました。
都大会を優勝で飾り、全国大会への初出場を果たします。
しかし、ベストを尽くそうと皆で結束してきたのに、思わぬ事態から悔しい負けを喫してしまう千早。
今ひとたびの再起を図り、ひたぶる努力に余念のない5人でありました。
ち かいしとて
は たせざりきや
や およろず
ふ りつかいなに
る がなきつとめ
2
誓いしとて
果たせざりきや
八百万
振りつ腕に
類がなき努め
さらなる技術と技量の向上に向け、なんども腕を振りぬき、たがいに磨きあう5人。
頂点にいきつくため、部活動、かるた会と、まさにかるた漬けの日々を過ごします。
時はうつり、2年生となった彼らは、新入部員を迎える立場となります。
目指すはもちろん、団体戦優勝、各階級優勝、名実ともに高校日本一です!
ち か う み ち
は たせぬゆめ は
や ら ざ ら や
ふ だのよみと ふ
る がなきバト ル
2
誓う道
果たせぬ夢は
やらざらや
札の詠み問ふ
類がなきバトル
やらざらや。
「どうして やらないままでいられるものでしょうか。どうしたって やらないわけにはいかないではありませんか。」の意味合いです。
女帝であり、かるた部顧問でもある宮内先生は、千早たちのひたむきさと、競技かるたの奥深さに、すっかり心酔していました。
ある日、ご隠居たる深作先生から、部室存続のための、ひとつの条件を言い渡されます。
それを伝えられた千早たちと言えば・・。
あらたな季節 薫る風
やる気いっぱい ビラ配り
せめて5人の 新部員
ちえを回して 集めんと
はやる思いに 奏ちゃん
やはり決め手は 着物です!
大江の打った手は、千早と太一のストレングスを逆手に取った妙手でした。
とは言え、ちびっと自分好みな熊手ともとれそうな珍手とも言えそうですね。
綾なす和装 友朋に
瀬踏みを誘う 壇上の
千慮を努む 容貌に
早乙女の目は 釘づけぞ
大江の巧手のおかげもあって、早速の大量(仮)入部に、俄然、張り切る千早たち。
向き向きな4人の言い分をうまくさばきながら、新入部員の教育係を買って出て、部の勢いを支えようと奮闘する奏ちゃん。
おもえば着物が 入り口で
おおきな夢を 描かんと
えがおでつなぐ 七色の
かたい絆の 団体戦
ならぶる敵と しのぎ合い
でぐちは優勝 これ一つ
さて、2年生としての活動方針を話し合う5人でしたが、千早から真島に、ある告白がなされます。
まるで自分を 横に置き
しょう級願う キャプテンに
まいしん定む 部長なり
たかき理想を 掲げては
いちずに札に 向き合って
ちかう A級 男ぶり
そんなとき、真島への下心ありで入部した1年生女子が、胸に秘めていた想いを、思いがけず告白してしまいます。
激しく動揺した彼女は、いたたまれず部室を飛び出してしまい、大江は彼女のあとを追うのです。
おおやまふだを 手にせんと
おもえばこその お手つきよ
えがく恋路は 道を問い
かちとるならば 花も咲く
なげく後輩 諫めつつ
でんじゅする身も 慎ましき
奏ちゃんのまつ毛が、まつ毛くん以上に、魅力的に映えるシーンが垣間見られた瞬間だったのではないでしょうか。
ところで、今期一番のキーパーソンは、実のところこの男なのでは・・・。
学年2位の努力の人。
駒野 勉くん、その人です。
こわざ大技 チーム戦
まじめ一徹 データ駆り
のばせ後輩 大舞台
つくす姿勢は 瑞沢の
とまらぬ快進 撃の道
むすべ決勝 その一手
そしてもう一人。この男も外せません。
勝ちへのこだわりと、消えない口惜しさを受忍し続けて、勝ち運を引き寄せる難しさを知り尽くしている重要キャラ。
西田 優征くんです。
にくまん一つ 頬張って
しょうぶ歴戦 その強さ
だてに全国 2位じゃない
ゆうきの使い みちを知り
うでと意地とに 縒りをかけ
せりあう札に 身を穿ち
いざ興にのり 全国へ
さて、1年生部員といえば、超個性派の揃い踏み?となりました。
まずは、花野 韮さん。
もとい、花野 菫さん、です。
はなよ蝶よと 恋路希(み)て
などちゃっかりと 白波に
のまれ飛び込む かるた道
すぐれた技に 身を正し
みばえも磨き 美を求む
れきし文化に 染まる花
それにしても、菫ちゃんは頼れる先輩に囲まれて、幸せな子ですね。
はれの舞台も お化粧は
なにはおいても しかとして
のぞまぬ勝負に 悔しさを
すぐれて札を 一つ取り
みをおく畳 熱くせん
れんざの4人 そを祝う(連座)
もう1人の新入部員が、自称、北の大地、下の句かるたの雄。
筑波 秋博くんです。
彼もまた、魅力的な曲者であり、相当な癖者なのです。
つねづねヒーロー 虎視眈々
くりだす奇手も 勝ちにゆく
ばねの太さの 表われか
あせる気持ちも 一枚と
きばらず一枚 また一枚
ひるまず挑み やりきれば
ろんより得たる 一里塚
1年生の活躍も見どころですよ。
聴かすのは
薫育の祖母
デビューする
大慈大悲の
音吐清朗
(山城 理音)
一閃に
舞き上がる風
薫り立つ
京女ゆえ
スノー丸着て
(若宮 詩暢)
友が来て
薫風の夏
ふかみどり
かるたも楽し
近江の里に
(綿谷 新)
長文(駄文)を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本作が、皆さまに愛されますように。