TaXSe33187 さんの感想・評価
2.2
物語 : 3.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 1.0
キャラ : 2.0
状態:途中で断念した
多分きっと音楽の概念が消滅した世界
元々はボカロ曲を声優がカバーするってコンセプトのアルバムからスタートしたプロジェクトらしい
アニメは既存の声優陣を脇役に、オリジナルキャラクター3人をメインとしたオリジナルストーリーなんだとか
ちなみにオリキャラ3人は声優兼歌い手の若手を起用しているので、まあなんというか製作背景が思い切り透けて見える感じ
話に関しては設定が異様なレベルで散らかりまくってる
{netabare}部活動の活躍度合いで学内の待遇が大幅に左右されるという巨大学園が舞台の設定
その学園に転校してきた主人公が、圧倒的な歌唱力で人気のボカロPだの歌唱部だのからアプローチを受ける
更にはバイト先で知り合った人たちからも一目置かれて引っ張りだこ!な学園モノ
ここに、世界が「白い壁」によって区切られていること、主人公とその姉にだけは「白い人」という幽霊のようなものが見えることが語られる
ついでに猫が異様に多かったり、猫の目が人間じみてて気持ち悪かったり(これは作画の問題かも)とオカルト方面にも手を出している
軸は一本でよくね?というのがまず1つ
もう1つは、主人公含むオリキャラ陣が既存キャラより圧倒的に高スペックなのはどうなの?というのがある
部活動ポイントも白い壁の設定も元々あるらしいけど、アニメ化するならどっちかに絞れば良いのに
1クールのアニメで一遍に片付けるなんて出来るわけないし、「続きは別媒体買ってね!」以上のものにならない
そして、既存キャラ全員がオリキャラ3人を持ち上げるだけ、というのは販促としてもどうかと思う
今までこのシリーズを支えたファンは既存キャラの活躍を期待していたはず
それなのに今まで応援してきたキャラは持ち上げ要員に終始して、画面上で活躍するのは知らない声優の知らないキャラだけ
「この声優がこの曲を歌う!」をウリにしてたコンセプトアルバムがスタートなのに、メインの声優を蔑ろにして上手くいくと思えない{/netabare}
あと、これがいちばん重要なんだけど「歌がうまくないし難しくない」
{netabare}主人公は突出した歌の才能を持っていて、この歌の才能を通じて色々な人から持ち上げられることになる
ただ、肝心の歌が「ちょっと上手いカラオケ」レベルにとどまっている
歌い手も質の上下はあるけど、もうちょっと上手い人はそれなりにいる
それに主人公が歌っていた曲について、作曲した人物(という体のキャラ)が「3オクターブあって人間じゃ歌えない」とぶち上げている
そんなあるか?と思うし、単純に上下幅が広いってだけで音程の変化は無理のない範囲で作られている
「ボカロだからこそ映える曲」という言葉はボカロ曲を聴いたことがある人は実感するフレーズだと思う
曲提供時の仮歌だったり間奏中のエフェクト替わりのようにボカロが「オマケ」だった頃と違い、ボカロは「メイン」になっている
それを受けて、人間では歌えないテンポや音程の曲が沢山作られてきた
では、今回チョイスされている曲はどうかと言うと、かなり人間が歌いやすいようなものばかり
下手に安牌を狙ったような曲を使っているせいで、「この主人公スゲー」のシーンが「この主人公下手じゃね…?」になっている
そんな歌声を聴いた作曲者が大喜びで主人公を褒めそやしたり、昔馴染みの歌唱部のキャラが熱心に勧誘するのは滑稽に見えてしまう{/netabare}
きっとこの世界は音楽という概念が消滅しているんだと思う
そのせいでどんなシンプルな曲でも「曲」として成立している時点で良い楽曲、歌うのが難しい楽曲になるってことなのかなと考えることにした
喉から音程を伴う声を出すだけで一苦労な世界なら、そりゃちょっと歌うだけでもヒーローになれるよね
念の為言い添えると、アニメに提供されるようなレベルの楽曲だけあって「原曲は」良いだろうな、と思えるものばかり
人間が歌いやすい良曲を、さらに簡単に歌えるようアレンジして、音を増やして歌の下手さを誤魔化したような感じ
もっと尖った曲を、もっと上手い人が歌う回があると面白いかも知れない