二足歩行したくない さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
序盤のシリアス展開がラストまで続くのかと思いきや
ノゲノラ劇場版。
舞台は放映版の6000年前、一切の争いが禁じられ全てがゲームで決まる世界"盤上の世界(ディス・ボード)"の創世の物語となっています。
盤上の世界となる前の世界、その世界は終わりの見えない戦火に包まれており、天を灼き星を壊さん限りの争いの中、特別な力を持たない人間という種族は、ただ今を生き延びるために日々死力を尽くしていたため憔悴しきっていた。
滅亡の危機に瀕する人間のリーダーである「リク」は、ある日、機凱種(エクスマキナ)という機械の少女に出会う。
力無き人間が、この終わらない戦争に終止符を打つために打てるべき手段を講ずるというストーリーとなっています。
劇場版のノゲノラでは、世界の仕組みはゲームではなく、武力により勝敗を決めるという、ある意味では普通の世界です。
テレビシリーズは微エロとおふざけ展開が多々あるライトな内容でしたが、劇場版は開幕、仲間が犠牲になり、主人公は自責の念に苛まれ自傷行為に走る始末なので、女の子と一緒にお風呂なんて展開が考えられない陰鬱な雰囲気となっています。
テレビシリーズのレギュラーメンバーはラストに少しだけしか出てこず、物語自体に関わりません。
主人公は真面目なリーダー・リクと機凱種の少女・シュヴィにバトンタッチします。
そのため、序盤は特に、ノーゲーム・ノーライフの劇場版と思って観ると「あれっ?」となると思います。
そして、序盤の後半になると、リクが一変してギャグ系のノリになります。
ノゲノラらしいノリになったことは嬉しいですが、最初はシュヴィに迫られても興味無いの一点張りだったところから急にキャラが変わったようになった気がして違和感を感じました。
まぁでも最初のシリアス展開で最後まで行かなくて良かったと思いますが。
なお、なんだかんだ女の子とお風呂に入る展開もあるので安心ですね。
また、強力な力を持つ者たちが世界の王を決める為の戦いを行う中で、力が無いリクが戦争を終わらせるには、当然 、力でねじ伏せる訳にもいかず、その手段は戦略と作戦になります。
その戦い方は"空白"を彷彿させるものでした。
リクとシュヴィの、世界を相手取ったゲームなわけですね。
ただですね、劇場版の尺で説明し切れなかったか、私の頭が悪いのか、リクとシュヴィの取っている行動の意味がよくわからなかったです。
概要はわかるのですが、テレビシリーズのようなスッキリしたもの、感心できるようなものは感じられなかったです。
雰囲気アニメになりつつあった劇場場でしたが、さすがシアターでやっているだけあって戦闘シーンは迫力が凄いし、戦争シーンとかもドッカーンってなってズゴゴゴゴーって感じで凄かったです。
ラストも感動しました。見てよかったと思います。