ぺー さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
後輩中野梓のお仕事
祝!!『けいおん』10周年
が理由の地上波再放送を機に1期を視聴。
いつもどおり感想を書いて、いつもどおりレビュアーさんと交流してという私にとっての日常。
少なからぬ皆さまがこうおっしゃる。
「2期と劇場版こそ見てね」
「けいおん!でアニメにハマったのだよ」
視聴機会を逸して半年近く経っての2期視聴でした。
本編24話。特別編+2話。高校3年生になった唯たち軽音部面々の1年間を丁寧に描いた良作です。って私が言うまでもありませんね。
あにこれでも7,000件超の感想数。その社会的影響を含めいろんな方向から語りつくされた日常系アニメの金字塔です。
いやー面白かったです。なにが刺さったんだろう?
時間は有限
輝きの一瞬
寂寥感
入学したての新1年生からの2年間を1クールで追った1期とは対照的な2クールの長尺。
変わらない日常をそのまま映した日常系作品の中では明らかに異色で、卒業というゴールを設定してそれに向かっていく時間を丁寧に紡いでいく。
異色ながら毎回繰り広げられるのは他愛のない日常。ドラマチックとは縁遠い日々を重ねていきます。
他愛のない日常の中にもゴールに向かって着実に時計の針が進んでいく様子にどうしようもなく寂寥感なる感情が掻き立てられるのでした。
そんな感情を呼び起こす青春ものと呼ばれる作品は数あれど、派手な演出抜きでじわりじわりとくるものは珍しい。日常系苦手ならなんなら1期飛ばして2期から観ても良いよと言いたいくらいです。
さらに地味ながらアバンで前回の振り返りをせずその尺の分だけ中身は濃いめです。各回が独立しているかのように感じて、まるでフォトアルバムをめくっているかのよう。
一口に“日常系”と言ってもいろいろ。むしろそんな色眼鏡は外しちゃったほうが幸せな気がします。
公言してますが、私は日常系作品が苦手です。
本作『けいおん!』についても当初はそうで、例えるなら新1年生当時のかつての中野梓みたいな反応をしてました。
日々繰り広げられる放課後のお茶会に早々に見切りをつけ一度視聴を止めてます。
退部せずに残ったらどうなっただろうか?・・・かくしてその後の道程は彼女と一緒。
日常の繰り返しの中でハッと思わされることがあり、次第に居心地がよくなって、ついにはこの時間がこのまま続けばいいのになと思ってしまう。
どのキャラが好きというのでも、また誰かが欠けてもいいと言いたいのでもなく、この作品は、
あずにゃんなくして成立しえない物語
でした。同学年同士では絶対に出せない深みとコク。先行く者と残る者双方の想い。今そこにある“日常”が尊いと素直に思える素敵な作品です。
{netabare}「卒業しないでよぅ~(T_T)」{/netabare}
me. too でした。
※ネタバレ所感
■卒業に向けての振り返りダイジェスト
だっていちいち意識させるんだもん
{netabare}#2 とんちゃん仲間入り。あずにゃんが寂しくないようにとのみんなの愛です。
#4 京都修学旅行。箸が転んでもおかしい女子高生たち。
#5 からの“け”“い”“お”“ん”“ぶ”キーホルダー。あずにゃん嬉しそう。
#7 曽我部先輩のbefore(高3) after(大1)がたった1年でも変わるよね、がわかる。
#8 進路指導入りました
#10 デスデビルのメンバーは〇年後のHTT? 素敵な年の取り方をしてほしいよね。
#12 フェスで星を眺めながら「ずっとHTTでいたい」と5人。
#13 夏祭り。「やっぱり先輩たちといると楽しい」 前半終了
#16 こっから文化祭モードに。いつの間にやら軽音部の空気にしっかり馴染んだあずにゃん。
#17 唯は憂の風邪をきっかけに“日常”のありがたみを知る。1期で風邪をひいたのは唯でした。
この第17話以降は明確にカウントダウン開始。その前段でのジャブがあとから効いてくるのが心地よい。というか寂しいのでした。{/netabare}
■ほんと些細なことなんだけどさ
{netabare}卒業アルバム用の写真撮影を巡るあれやこれやで1話まるまる使いますかね?{/netabare}
{netabare}卒業式前日だけで1話まるまる使いますかね?{/netabare}
もちろん褒め言葉です。日常の1ページといってもなかなかない切り取り方をしてるのです。演出はいわずもがなの京アニクオリティ。
そして、どちらも高校を卒業してしまえばもう経験しえないイベントなのです。
とても満足したんですけど…こればかりはしょうがない。曲はそれほど響きませんでした。好きな人も多いと思うがごめんよ。
OPなんて早口過ぎておっさんの劣化した聴力では聴き取れません。
歌詞の内容もちょっとこっぱずかしいです。メロディーは普通。
ただしそんなことは大勢に影響を及ぼしませぬ。バンドの巧拙よりも
楽しそうにやってるだけでそれでいーじゃん
って思うのです。
THANK YOU HTT !
視聴時期:2019年10月
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2020.02.12 配点修正+0.1
2019.10.24 初稿
2020.02.12 配点修正
2020.06.23 修正