tomledoru さんの感想・評価

4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

凪のあすから

人柱の伝説や,それを引き継いだような
祭りは,探せばけっこうあるのかもしれません。

海ではないにせよ,私の近くの木曽三川の
氾濫に対して,昔は本当に人柱を立てたという話が
伝わっています。

この話は,鴛大師で古くから伝わる神事・
おふねひきと(あかりの)結婚式を実現させるという話だと思いました。

これは前半の流れです。

海中で生きられるし,陸でも
生きられるなんて便利だなと
思う反面,家の中で魚が泳いでいるなど
突っ込みどころは満載ですが。

恋愛模様のファンタジーアニメなんだから
ここは笑って済ませるところです。

海の中で生きる人、

そしてその人たちと対立しながらも
交流する陸の人たち。

寒冷化による冬眠を境に後半に入ります。

後半は特にオリジナルな発想から
作られた設定だと思います。

この作品は陸・海出身の子や
人との恋愛がメインな話でした。

やむを得ない「冬眠」という状況で
浦島太郎状態に。
5年も年齢の取らない状態にして年齢を合わせる。
あるいは,ズレが出る。
この移動がすごい発想の
転換だと私は思っています。

あの子が好き,この人が好き,と,
ちょっと泥泥っぽい
状態なのですが,

これによって
カップルができたという話もありました。

後半のメインキャラの
成長には驚きと戸惑いがありましたね。
人と人がかかわる中で
やさしくなりたい
人を思いやれる人になりたいと

仲間たちを思いやる心,

それと並行して「好き」という感情が交錯します。

まなかを想う光と
さゆの気持ちが要へ伝わるところはこの話の
メインの見せ所だと思いました。

OPもEDもBGMもよし。絵も数年前のものですが
満足できる出来栄えです。