418086 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
ば~びろ~ん
第二話、娼婦への尋問シーンが凄まじい。魔性を駆使して男の竿まで手玉に取るような娼婦がパントマイマーさながらの手つきで、空中に「存在しない陰茎」を描き出してしまったのだ。会話の文脈と娼婦のいやらしい手の動きの連動を目の当たりにした視聴者は、あたかも「ギンギンに勃起したジジイの巨大な陰茎(イチモツ)が目の前でもてあそばれているかのような錯覚」に陥ってしまうだろう…。驚異的な作画力…。並みの表現力ではない…。確かなデッサン力に支えられた、真に優れた官能表現だ…。…もし私が同業者であったなら、この卓越した表現力に「嫉妬」を覚えるに違いない…。
…。
さて、
本作の三話まで視聴を終えた。物語のマクロ視点における実相は依然として掴めていない。物語が進みTEN〇GA線となり面となり折り重なり立体的な構造として浮かび上がるまでの間、我々視聴者は物語に翻弄され、焦らされ続けるだろう。その際の気持ちの悪さがそのまま真相解明への渇望へ転じれば、視聴を続けるより他に選択肢は無いといった状態に追い込まれてしまうことになるだろう。それは即ち視聴する喜びに他ならない。
謎が多く、主人公の周囲で人間が不可解な死を遂げる。被疑者は存在するが確たる証拠が得られない。今後、部下を失い続ける堅物の主役には、どんな悲惨な出来事が降りかかるのだろうか。次は誰が、どんな死に方をするのだろう。本作はそうしたクライム・サスペンスとしての面白さに溢れており、その点では大いに期待している。ぐふ、ふふふうぐぐっぅぅ。
しかし残念なところもある。第三話の終盤、作中で「革命」という単語が出て来てしまったのだ…。なんとも気色が悪い。まことに不気味だ…。作中で言われている革命とやらは新興の経済圏が自治体としての機能を有し、中央政府から独立した権限を保持するといった程度の意味なのだろうか。だとしたら本作には国家を否定する思想がスタイリッシュに描かれていることになってくる。気味が悪い。原作はその点について判断する材料になるかもしれない。けれども面倒くさいので原作を読む予定は無い。
体制側の主人公がアナーキストごときの揺さぶりで簡単に動揺してしまうようでは、ドラマとしての面白みが全く無い。
そもそも検事ともあろう立場の人間が「正義とは何か」といった不毛な質問に対して即答できない時点でおかしい。職務中、目の前で「エアー手コキ」を見せられただけで動転して頭脳が幼稚化してしまうなど、公務員である前に大人として論外だ。そんなことでは正義どころか己の矜持すら満足に守れんぞ!!出直してこい!!
願わくば革命だのとほざいている稚拙な登場人物らを、ポコチンむき出しのオヤジが恍惚の表情を浮かべながら問答無用でタコ殴りにする痛快な展開を期待している。