蒼い✨️ さんの感想・評価
2.5
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 1.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
ネタのキレが全く無い。
【概要】
アニメーション制作:Ordet、エンカレッジフィルムズ
2013年4月29日 - 2013年7月1日にUstreamで配信された全10話のWebアニメであり、
全部で40分程度のショートアニメ。
原作は、『月刊コンプティーク』にて休載中の美水かがみによる四コマ漫画作品。
監督は山本寛。
【あらすじ】
妹・宮河ひかげ(10) … 小学四年生。
姉・宮河ひなた(21) … フリーアルバイター(アニメショップ店員)。
はアパートで二人っきりで暮らす姉妹。
姉の稼ぎで生活しているのだが、その姉が浪費癖のあるオタクで家計はいつも火の車。
育ち盛りの妹は家事をこなし、姉の浪費の分の家計の遣り繰りをするしっかり者。
そして、家でろくな食事も出来ずに栄養は給食頼り。
そんな姉妹の日常が淡々と綴られた物語らしい。
【感想】
アニメ『らきすた』では16話で登場した姉妹が主役のスピンオフ作品。
web配信期間中にOPが完成せずに全話終了後に初お披露目という酷い話。
そのOPも『らきすた』キャラ勢揃いなのですが『宮河家の空腹』のアニメでは、
こなた・かがみ・つかさ(+兄沢命斗)が時々ぐらいしか登場しないですし、
一応ダンス演出が売りの監督なのですが映像は少ない動きがループしてるだけで、
『らきすた』OPと比べればクオリティは平凡で、
ハルヒとらきすたのダンスの功労者と自称してるのに、
OPとEDの演出に全くキレがなく同じことが出来ていない。
出来良し悪し以前に、このレベルのOPアニメ完成に何故時間かかったのだろうと疑問が。
“美水かがみ劇場”の入り方など『らきすた』のフォーマットをそのまま転用してるとか、
KADOKAWAオフィシャル作品で権利的には問題ないとはいえ、
これの6年前の京アニによる『らきすた』に、
便乗している感がビシビシとあるなってイメージ。
内容は本家『らきすた』と同じオタクネタ・オタク愛ネタに、独自要素として貧乏ネタ。
ほのぼのした空気に萌えるコメディなんでしょうけど、
原作単行本を読んでもさっぱり面白くない。
姉『同人誌いっぱい買っちゃった~ん』
姉『BDは観賞用、保存用、布教用と3つ買うのが基本よね~ん!』
妹『お姉ちゃ~ん。今月は本当にピンチって私、言ったよね?』
姉『えええん?だってえええん!しょぼ~ん』
妹の食費すら犠牲にするだらしない姉、苦労する妹の話のループが中心で、
妹がカワイソウ、姉が無自覚なクズってだけで、
アニメでも10話も見せられ続けたら、そりゃあウンザリするって。
このアニメ本編が面白くないのは原作由来で厳密には監督のせいではないでしょうけど、
既視感があると思ったら『らきすた』4話までと同じで原作漫画をコンテ代わりに、
四コマ漫画をただ繋げているだけという。
山も谷も無い四コマ漫画をそのまま映像化しても面白くなるわけでもなく、
演出・見せ方で多分印象が変わるんでしょうかね。
同じく、ぐだぐだなノリのはずの『らきすた』が何故か面白いと評判で、
同じレベルの原作のこっちは、ぐだぐだ感が勝って面白くないの見るに、
演技指導から演出に到るまで。萌えが解ってるかどうかの違い?
ひかげの声優は新人で喋りが下手であるし、
ひなたはアニメでの喋り方がイラッとする。
元々間延びした口調のお姉ちゃんなのですが、
『そぅねえ』→『そぅねえん』とわざわざ原作から変えてある語尾がダメ。
『らきすた』16話で見ると口調がちゃんと原作通りだったのを見るに、
その辺りの匙加減が全く解っていない。
監督ひとりが全てとは言わないものの、あらゆる部分で力不足を感じたのは事実で、
『らきすた』での手柄話は大嘘だったんじゃないか?という気になる。
ある程度スタッフと声優が被っていて、
外見は非常によく似ていることもあって、
監督降板以後の『らきすた』と比較しやすい。
全部で40分程度と短いこともあって手軽に観られて、
比較して演出能力の違いを検証する素材として妥当であること。
もっと容赦のない言い方をするならば、
らきすた大ヒットの仕掛け人を自称して、
5話目以降監督の武本康弘さんの功績を横取りするが如くの発言をする、
この監督の主張に対するリトマス試験紙。
それ以上でもそれ以下でもないアニメでしたね。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。