HINAKA さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
TVアニメ・シリーズ『COP CRAFT(コップクラフト)』銃で撃つのと剣で切るのは、どちらが野蛮で残酷か?
TVアニメ・シリーズ『COP CRAFT(コップクラフト)』
コレは、なかなか究極の命題です!
実際、銃で犯罪者が手に持つ拳銃を狙って撃つのが、日本の実写やアニメを含む〈フィクション〉の、お約束です。しかしコレはかなりの凄腕で、まず拳銃に実弾を当てると言うのは、偶然以外では事実上不可能と思われます。
次に銃を持つ相手の掌自体に銃弾が当たった場合、コレも神業並みの腕前ですが、日本の警察を筆頭に治安機構が使う拳銃の弾は、基本的に弾頭の鉛が露出した所謂(いわゆる)ホロー・ポイント系の銃弾です。コレは何も日本だけでは無く、先進各国の司法機関が使う拳銃の特徴です。理由は簡単、万一何かに当たっても貫通して、その背後に有る別の何かに、2次的な被害が起こる事を避ける為です。
この為、犯罪者の肉体に命中した弾頭は、所謂「マッシュルーム効果」と呼ばれる弾頭が潰れる現象を起こし、貫通する前に潰れて破壊され肉体の場合は、その体内に散らばります。コレは貫通による2次被害防止目的もありますが、同時に一発で相手の行動を止める為に〈その傷口を広げる〉と言う目的も有ります。
当然銃を持つ掌に、命中などしようもならその掌が、今後使い物になるかどうか?と言う心配が、特に日本の場合は大きいと思われます。
むしろ日本の場合、特に警官の持つ拳銃の弾丸は世界的に見ても威力の弱い、38口径弾で発射薬も威力の弱いモノだと聞いていますので、有効射程距離も短く通常の自動車のフロントガラスも貫通しない事で、知られています。基本的に、日本の警察官は余程の危機的状況では無い限り、犯罪者の両手足を狙って、凶器を使用しての行動を難しくさせるように、指導されているハズです。
正しい姿勢で、止まった標的に当てる事を基本とした日本警察官の弾が、街中のとっさの状況でよく動く当て難い手足よりも、頭部より下の大きな的で有る腹部への発砲となるのは、無理からぬところでしょう。因み(ちなみ)に射殺許可が出ている犯罪者を相手にする時は、その周辺の民間人の完全退避を確認した後、できるだけ大勢で囲むようにして、一斉射撃が基本です。簡単に言えば、手早く囲んでフルボッコが、銃を使おうが使うまいが、日本警察の伝統です。
さて、この作品に関しては特に〈設定〉の問題と物語構成上の問題。
そして、細部表現の問題が有ります(動きや絵の完成度などの問題は、多過ぎて扱いきれませんので、棚上げにします)。この物語は、最近よく有る〈現代か少し先の未来の、恐らくはこの地球と異世界の間に門が開らかれ、2つの世界が何度かの武力戦闘の後。その太平洋上に現れた、異世界の島を合衆国が租借地のように実効支配すると同時に、異世界人との法律も含めた共存を認めたらしい〉所謂(いわゆる)ファンタジー・アクションモノです。ただ異なるのは、舞台は元異世界で有るハズなのに、今ではそのほとんどが地球人社会化をしていて、建物などんどの施設や移動手段は、完全に地球人のものです。
また、本来この土地に住んでいたと思われる異世界人はの多くは、地球人の価値観に巻き込まれその拝金主義(資本主義と言っていますが、そんな大仰な理念とは思えないので・・・)のおかげで、貧しくなってしまったようです。
ですが、一度拝金主義の恩恵を受けたが故か、地球人の文化も否定しないし異世界(門の向こう自分達の世界)に戻ろうとしない。話だけ聞くと密輸や密航も含めて、異世界からの移住者の方が、こちらからの異世界へ行く人より多いようです。
となると、こういう場合。
「一攫千金」を夢見て、冒険した挙げ句に(もちろん最初からも多いでしょうが)密輸・密売(特に異世界産の妖精・魔物から、魔法や地球には無い魔石?など)が蔓延(はびこ)り、合衆国の法と制度の下に組織された、市警察がガンバル!という、いささかお伽話めいた設定です。
→続きは拙ブログ記事で。
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