レオン博士 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
厳しさを君がくれたから、「優しさ」の尊さ知った
王道の少年漫画。対象年齢は低めで、小中学生に支持されそうな感じですが、大人でも楽しめる人は多いと思います。
私は子どもの頃からずっと好きだったので思い出補正強めですが、ひいき目抜きでもいい作品だと思います。
少年バトル漫画の宿命なのか、泥臭くてワンパターンでくどいのが難点ですが。
バトルアニメですが、ワンピやドラゴンボールやNARUTOや七つの大罪や鬼滅の刃と比較してだいぶ優しいストーリーです。
強大な敵はたくさん出てきますが、引くくらい邪悪な敵は少なくて、実はそんなに悪い人じゃなかったパターンも多い。
フェアリーテイルの特徴は「仲間の絆」、全63巻の長い作品ですが一貫してこれがとても強調されています。
少年漫画はだいたいつらい時に根性で踏ん張るところは一緒だと思います。
特にフェアリーテイルは根拠のない理由(主にギルドのキズナ)でなんとかなるところがご都合主義だと私は思うけど
そのご都合主義とこき下ろされる「絆」がこの作品の魅力。
フェアリーテイルとは、魔導士ギルドの名前で、ほとんどは赤の他人で最初は傭兵の集まりみたいなものかな?って思っていたら
この仲間同士の結束がとても強くて、次々と襲い掛かってくる敵対組織に対してギルド全員で一丸になって立ち向かうところが熱い。
また、ワンピやドラゴンボールは主人公の強さが仲間の中で突出しているので強敵相手だと結局主人公が一人で戦うイメージがありますがフェアリーテイルは協力して倒すことも多いのが好きなところ。
1VS1で戦うことは少なくて、仲間がいる心強さが感じられる作品です。
【欠点】
欠点はワンパターンなとこ
・戦闘に苦戦して、挽回するまでの流れがだいたい同じ。
・作中ではほぼ誰も死なない話だと気づいてしまうので、緊張感に欠ける。
・ナツ達が戦闘中に強くなる根拠が仲間の絆一辺倒で強くなる説得力がない。
・敵対組織を一つ倒したら別の組織が出てくるパターンの繰り返しにもう少し変化が欲しかった。
・敵対組織幹部のキャラクターが薄く、「ですね!」「~ゾ」「速いことはいいことだ」など変な口癖で安直なキャラ付けをした敵キャラが多いのが残念。
仲間と仲間になる予定のキャラクターの掘り下げはしっかりやるけど、倒されたら消滅する敵のキャラ付けが適当。
そのため、戦闘終わったら仲間になりそうってなんとなくわかってしまうのが難点。しかも協力者がどんどん増える。
でもそこがフェアリーテイルの魅力でもあるので、合わないなら仕方ないって言うしかないかも。
【主題歌】
他の長編少年漫画原作アニメに負けず劣らずの名曲揃いです。
敵対組織が変わるごとに主題歌も1~2回変わるのが基本で、その編に応じて考えられた歌詞と曲調に共感してしまいます。
様々なアーティストが歌っていますが、印象に残らない曲なんてなくてどの楽曲もホントに素晴らしい
特に好きなのは、タイトルに歌詞を引用した「永久のキズナ」と「この手伸ばして」
何度も聞いて何度も力をもらっています。
名曲揃いなためファンでも主題歌の人気が割れていて投票するたびに1位が入れ替わるみたいですね。
他に「Snow Fairy」「Evidence」「フェアリーテイル~約束の日~」なんかも好きです。
【シナリオ】
シナリオは単純でひねりはないのでとても視聴しやすいです。
各キャラクターが仲間の強さ、仲間の優しさ、そして仲間の弱さを知って、それにこたえるように、補うように強くなろうとする絆の連鎖が魅力。
フェアリーテイルは血のつながりはなくても大きな家族だというギルドマスターの方針。
いつもはただ見守るだけですが仲間がピンチの時は必ず誰かが駆け付ける、みんなが倒れたときにはマスターが命がけでギルドを守る。
その頼れる背中に信頼で答える仲間達。
敵側もただ憎らしいだけじゃなく、それぞれにドラマがあって、最後は想いと想いのぶつかり合い。
傷つくようなこともあるけど、最後はハッピーで終わることも多くて優しい物語なのが良かったです。
【キャラクター】
好きなのは、ナツ、グレイ、ルーシィ、ウェンディ。ありきたりですが。
その次がメイビス、マカロフ、ラクサス、エルザ、カナ、リサーナ
ジュビアはなんで仲間になったのか納得できなくて、最初はちょっと苦手でした。
マスコットみたいな扱いのハッピーも好きなキャラクター。
ナツと一緒にバカなことやってて戦う力なんてないのにナツがピンチになると涙目で
一生懸命危険地帯を走り回って何とかしようと頑張る友達想いなところにぐっときます!