I.S.S さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「あの花」「ここさけ」を超えたかな!?
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」や「心が叫びたがってるんだ」でおなじみの
「超平和バスターズ」の最新作にして、
あの花から続く、いわゆる「秩父3部作」の最終章(?)でもあります。
タイトルにもある通り、僕はこの作品を、「3部作」における最高傑作だと位置づけております。
こういうのを「集大成」って言うんですかね、そんな感じがしました。
全体としては、どこかお涙頂戴感が否めない(としばしば耳にする)「あの花」や、
ストーリーの起伏がなさすぎた「ここさけ」とは異なり、
その「中間」を上手くついてきたな、という印象を受けました。
観終わった際には、同じ岡田麿里脚本の「凪のあすから」を観た後と同じような余韻も味わえました。
以下は各分野の詳細な評価です・・・
総合得点:88点
物語:☆4.5
{netabare}前述した通り高評価を下しました。物語のキーでもある二人の「慎之介」は勿論、その他の人物の個性もそれぞれ的確に表現されていましたね。流石は岡田さんです。{/netabare}
声優:☆4.0
{netabare}特筆すべきは若山さん(あおい役)。誰かと思ったら元子役の新人声優らしいです。これを機に仕事が増えることを期待してしまうような、そんな出来でした。声優初挑戦にして実質一人二役という難題を課せられた吉沢さん(慎之介(しんの)役)も頑張ってましたが、吉岡さん(あかね役)は合ってなかったかなあ。あと落合福嗣君がちょっと気になる声してましたw{/netabare}
キャラ:☆4.0
{netabare}うーーーん... 難しいところですが、僕はこの評価。「あの花」や「ここさけ」よりキャラのクセは弱かったですが、一人ひとりの魅力では勝らずも劣らないかな、と判断しました。でもしんのは良かったよ。{/netabare}
作画:☆4.5
{netabare}キャラデザ田中将賀、アニメーションA-1 Pictures(正確には傘下のCloverworks)というのは最早黄金の布陣。安心して観ていられました。時折背景がリアルすぎてキャラが「浮いて(物理)」しまっているシーンもありましたが、まあご愛嬌ということで。{/netabare}
音楽:☆5.0
{netabare}挿入歌も去ることながら、圧巻は主題歌2つ。どちらも作品のストーリーを良く反映させているな、と感心しました。これがあいみょんの凄さ、なんでしょうかね。{/netabare}
最近「Fate」や「天気の子」以外目立った作品がなかったアニメ映画業界ですが、やっともう一つ出てきましたね。
個人的にはその「天気の子」や、先月観た(レビューは星評価のみ)「このすば」も感触が良くなかったので、
やっとこさ巡り会えた、といった心境です。
この作品の最大の魅力は、やはり音楽でしょう。
あいみょんの2曲のみならず、挿入歌も抜群に良かったです。
その場面ごとに常に最適解を見出だせていた、と言うんでしょうか。とにかく素晴らしかったです。
ところで、気になるのは「超平和バスターズ」の今後。
「3部作」が終わった今、次はどんな作品を作るのか、ということです。
舞台設定を入れ替えるのか、それとも秩父でもう1本やるのか。
非常に気になりますが、今はゆっくり待ちましょう。
恐らく3年後くらいにはもう出来てそうですからね(笑)