グロッシー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「CLANNADは人生」と言われる所以。
「CLANNADは人生」と言われる所以。
それは家族や仲間というものをとても美しく描き出しているからでろう。
※こちらのコメントはあくまでも物語のあらすじを知っている前提で書いています。
盛大なネタバレはありませんが、全くの前情報無しで見たいと思っている方はページを閉じて今すぐに作品を見に行くことを推奨致します。
[ストーリー]
ストーリーに関しては言わずもがなとても良かった。
ギャルゲーやエロゲーが原作のタイトルはどれも話が作り込まれているのだがこの作品も例外なくそれが当てはまるといっていいだろう。
ただ他のゲーム原作のアニメと比べたとき、CLANNADは他と圧倒的な差をつける点がある。
それは物語のシンプルさだ。
CLANNADはしっかりと作り込まれている上で物語としてはとてもシンプルだ。
「家族」「仲間」「友人」など人のつながりを作品を通して伝えようとしていた。
何事にも遠慮していて仲間を作れなかった渚と昔のことが原因で家族やどこかに所属することを拒んでいた朋也がそれぞれの足りない部分を教えあって成長していく。
そしてそれを支えようとする仲間たち。
教えてくれる物がシンプル故の奥深さ、そんな物がCLANNADを見た人々に「CLANNADは人生」といわせているのだろう。
[作画など技術関係]
技術に関してはさすが京都アニメーションといったところだろう。
キャラデに関しては確かに最初は抵抗はあるかもしれない。
だがそれも作品にすぐに入り込めるおかげですぐに消えた。
むしろ原作の絵の魅力を最大限アニメを落とし込んでいるという点ではこれが正解といっていいだろう。
ここらへんはキャラデの池田さんの手腕といっていいだろう。
また、これもさすがに京アニと言うべき点としては表情やキャラの動きなどの細かい芝居だ。
キャラごとの正確を加味した細かい体や表情の動き。
学園の日常物でありがちなアニメというより紙芝居を見ているような退屈さはどこにもなかった。
これこそアニメとしてキャラに魂を捧げているといっていいだろう。
[音響関連]
この作品をみてもう一つ思ったのが、音の使い方の上手さだ。
作品を最大限伝えるための音への気遣い。
欲しいときには流し。要らないときには消す。
(人は基本的に無音を嫌うので、この消すというのは簡単なようでとてもむずかしい)
視聴者が映像に入り込むために音への気遣いが凄すぎて、
音楽を音楽とほとんど音楽と認識できなかったほどである。
[最後に]
正直まだ気になっていることはいくつかある。
これからの朋也の感情の動きだったり、やりたかった演劇ができた渚の次の目標だったり。
話がとてもきれいであるがゆえに余計気になってしまう。
だがこれも人生と言えるのであろう。
これから見るアフターストーリーでは自分に何を教えてくれるのだろうか