ウェスタンガール さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ひだまり荘へようこそ
かく言う私、“まどマギ”を観て驚き、“化物語”の世界に感服したのであるが、ここで、さらなる快楽を求め、フラリと旅に出たのである。
そして漂泊の末に辿り着いたのが、ここ“ひだまり荘”であった。
そこには、うめ先生と新房昭之という変わった人が住んでおり、事の顛末を知る者としては驚くしか無かったという訳だ。
あぁ、全てがここから始まったのだと合点した時、時系列通りに観る事のできた人の幸せを想像するのである。
しかし、それを言ってもせん無きこと。
逆に、あたかもコラージュを楽しむように、パズルのピースをはめ込むのも一興だ。
それにしても、オリジナリティ溢れる作品だ。
うめ先生が描くキャラは画一的ではあるが、妙に生々しい。
特に、手の動き、肩や腰の入り具合など、ちょっとした仕草にぞくっとするのだ。
1話目だったかな、“ゆの”がひだまり荘の前で体操をするシーン。あれはヤバかった!
また、元々好きではないキャラのデフォルメも、不思議と嫌味を感じないのだ。
そして何よりも、新房昭之率いるシャフトのアートワークが素晴らしい。
キャンバスを切り分け、色やパーツを絶妙に配置した絵は、独特のタイミングでコマ割りされ、ゆるりとしたシナリオにビートを与え、キャラクターを引き立てるのだ。
言い換えれば、リズムよく打ち込まれる止め絵がなんとも言えない雰囲気を醸し出しているのだ。
1日の終わり、これを観ると“ゆの”のように安らかな眠りにつける気がするのである。